国・地域別情報
国名から探す
地域から探す
  • 新着情報
  • お役立ち情報
  • 黄熱について
  • 動物と一緒の渡航について 動物の種類によって対象となる制度が異なります。事前にご確認を。
国別情報:パプア・ニューギニア(PNG)

気候と気をつけたい病気

  • パプアニューギニア(PNG)は赤道の南,オーストラリア大陸の北に位置し、ニューギニア島の東半分とニューブリテン島(ラバウル)、ブーゲンビル島などの周辺の島々から形成されています。標高4,000mを超える中央高地と南岸の一部を除き、国土のほとんどが熱帯雨林気候で、雨季(11月~4月)と、やや気温が下がる乾季(5月~10月)に分かれます。南岸のパプア湾に面したガルフ州は、年間の降雨量が8,000mmに達する雨の多い地域ですが、同じくパプア湾に面する首都ポートモレスビーは、年間降雨量が1,000mm程度と少なく、4月から11月は乾燥しています。気温は年間を通して大きな変化はなく、平均気温はポートモレスビーや北岸のラエで27度、中央高地では18度で、夜は10度くらいまで下がることもあります。
  • ポートモレスビーのホテルには上水道が設置されていますが,原則的に上水道は飲用に適していません。地方では雨水を飲料水にしています。生水の飲用は避け、飲用には市販のミネラルウオーターか、煮沸した水を飲んで下さい。これらが入手できない場合は水分の豊富なココナツをおすすめします。
  • 飲食物を介した腸チフスが全国で見られ、特に中央部のハイランド地方や東端のミルン湾州の離島で発生が多くみられています。食中毒などの消化器系の病気のほか、細菌性赤痢アメーバ赤痢コレラA型肝炎などの感染症も発生しています。十分加熱されたものを冷めないうちに食べるようにしましょう。なお、熱帯の大型魚の中には神経毒(シガテラ毒素)を持つものがあり、これらの魚は加熱しても食べることは危険です。
  • 環太平洋地域では唯一のポリオ発生国です。野生株ポリオの発生は報告されていませんが、ポリオワクチンに由来するポリオウイルス(cVDPV)によるポリオの発生が地方だけでなく、首都ポートモレスビー近郊でも発生しています。
  • 標高1,800m以下の全土で、一年を通してマラリアに感染する危険があります。首都ポートモレスビーでの短期間の滞在や地方でもリゾートホテルを利用する場合にはマラリア感染のリスクはさほど高くありませんが、重症化しやすい熱帯熱マラリアが多くを占め、診断・治療が遅れると死亡することもあります。また、デング熱フィラリア症チクングニア熱ジカウイルス感染症などもあります。日本脳炎は首都ポートモレスビー近郊でも報告されたことがあり、広い範囲で感染する可能性があります。これらの病気は蚊に刺されることで感染します。蚊に刺されないように虫よけ対策をしてください。
  • 毒ヘビによる咬傷は、ほとんどが農村部で雨季を中心に発生していますが、首都の市内でも咬まれることがありますので、注意が必要です。

この国に関する新着情報

受けておきたい予防接種、持っていきたい薬

予防接種:A型肝炎B型肝炎破傷風ポリオ*1

*1:定期の予防接種を済ませている場合にも、追加の接種について医師と相談しましょう。

  • 黄熱に感染する危険のある国から入国する際に、黄熱の国際予防接種証明書が必要です。

薬:普段服用している市販の薬、主治医より処方されている薬

  • 抗マラリア薬に耐性を持つマラリアもありますので、感染する危険のある地域へ行く場合にはマラリア予防薬について医師と相談しましょう。
  • 常備薬を携帯しましょう。現地でも首都や地方の州都であれば、一般的な医薬品は入手可能ですが、言語の問題や自分の体に合うかどうかわかりません。飲み慣れたものを持参するのが安心です。

医療情報

各州には公立の病院がありますが、外来は非常に混み合っており、医療水準はあまり高くありません。首都ポートモレスビーには国立の基幹病院であるポートモレスビー・ジェネラル・ホスピタル(PGH)の他に、外国人を対象とした私立病院もありますが、重症の場合は、隣国オーストラリアなど先進国での治療が必要となります。万一の場合に備え、移送費用もカバーする海外旅行傷害保険等に加入しておくことをお勧めします。

帰国後の過ごし方・注意点

病気は、感染してから症状が出るまでに時間を要します。これを潜伏期間と言います。滞在中数日経過してから、あるいは帰国後に症状が現れることがあります。
熱帯地方特有の日本にはない病気を検査、診断、治療できる機関は限られています。帰国時に心配な症状などがある方は、検疫所の担当官にご相談ください。

2019年1月更新