コクシジオイデス症

流行地

コクシジオイデス症は、真菌による感染症で強い病原性を示します。
カリフォルニア州やアリゾナ州を中心とした米国南西部からメキシコにかけての半砂漠地帯で発生が見られますが、中南米でも発生の報告があります。
季節では春から秋にかけて多くの発生が見られます。
わが国では、いままでに数十例の患者発生が報告されており、カリフォルニア州やアリゾナ州への渡航歴を有する症例が大部分を占めますが、渡航歴のない症例で輸入綿花に付着した真菌を吸入したことによる発症例の報告もあります。

感染経路

大気中に浮遊する真菌の吸入により感染が成立します。流行地における土木作業や、強風下での外出は感染する危険性が特に高くなります。

潜伏期

2~4週間程度ですが、それ以上の場合もあります。

症状

初期症状は、発熱、咳、胸痛、頭痛など感冒様症状や紅斑が見られ、病状が進行すると髄膜炎をきたします。

治療法

軽症の場合は経過観察のみで充分な場合もありますが、基本的には抗真菌剤による治療が必要となります。

予防等

流行地や流行期間がある程度限定されているので、事前の情報収集が大切です。
マスク着用による予防もある程度の効果は期待できます。