海外感染症情報 （ＮＯ．113）
平成18年8月16日
関西空港検疫所
高病原性鳥インフルエンザの流行状況(133)
中国保健省は中国で21番目のH5N1型高病原性鳥インフルエンザウイルス感染患者の発生を確認した。この患者は北西部新疆ウイグル自治区の62歳の農夫で、6月19日に発症し、7月12日に死亡した。最初に行った患者の検体検査ではH5N1型高病原性鳥インフルエンザウイルス感染は陰性であったが、再度確認検査を7月、8月に繰り返し行った結果、最終的に保健省より陽性結果が8月14日得られた。この患者の疫学調査では、病気に罹っていたり、死んでいる鳥との接触歴はなかった。これまで新疆ウイグル自治区での発生例はなく、H5N1型高病原性鳥インフルエンザウイルス感染症例は中国においては、今回の症例にて死亡者14名を含む総数21名となった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
発生日 ｱｾﾞﾙﾊﾞｲｼﾞｬﾝ ｶﾝﾎﾞｼﾞｱ 中国 ｼﾞﾌﾞﾁ ｴｼﾞﾌﾟﾄ ｲﾝﾄﾞﾈｼｱ ｲﾗｸ ﾀｲ ﾄﾙｺ ﾍﾞﾄﾅﾑ 総数
患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡
2003年 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3 4 4
2004年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 17 12 0 0 29 20 46 32
2005年 0 0 4 4 8 5 0 0 0 0 17 11 0 0 5 2 0 0 61 19 95 41
2006年 8 5 2 2 12 8 1 0 14 6 40 33 2 2 2 2 12 4 0 0 93 62
総計 8 5 6 6 21 14 1 0 14 6 57 44 2 2 24 16 12 4 93 42 238 139
患者数には死亡者数を含む。このＷＨＯの報告数は確定診断の症例による。 (平成18年8月14日 WHO情報)