海外感染症情報 （ＮＯ．124）
平成18年9月15日 関西空港検疫所
高病原性鳥インフルエンザの流行状況(138)
	インドネシア保健省は血清を用いた検査で新たに過去に遡ってH5N1型高病原性鳥インフルエンザウイルス感染患者2名を確認した。患者の検査結果はWHOが新たに定めた症例定義と一致した。これらは2006年の3月と5月に発生している。一例目は西ジャワ州East Bekasiの5歳の男児で3月4日に発症して6日に入院、19日に死亡した。二例目は西スマトラ州のSolokの27歳の男性である。この男性の15歳の妹が2006年5月17日に発症し、その後H5N1型高病原性鳥インフルエンザへの感染が確認されたため、男性は患者接触者として監視下におかれていた。男性は5月28日に咳と腹部不快感を訴えたが、数日後に回復した。調査結果によると、このケースでは男性がH5N1型ウイルスに感染した妹を病院で看病していることから、ヒトーヒト感染も否定できないかもしれない。
発生日 ｱｾﾞﾙﾊﾞｲｼﾞｬﾝ ｶﾝﾎﾞｼﾞｱ 中国 ｼﾞﾌﾞﾁ ｴｼﾞﾌﾟﾄ ｲﾝﾄﾞﾈｼｱ ｲﾗｸ ﾀｲ ﾄﾙｺ ﾍﾞﾄﾅﾑ 総数 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 患者 死亡 2003年 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 3 4 4 2004年 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 17 12 0 0 29 20 46 32 2005年 0 0 4 4 8 5 0 0 0 0 19 12 0 0 5 2 0 0 61 19 97 42 2006年 8 5 2 2 12 8 1 0 14 6 46 37 2 2 2 2 12 4 0 0 99 66 総計 8 5 6 6 21 14 1 0 14 6 65 49 2 2 24 16 12 4 93 42 246 144 患者数には死亡者数を含む。このＷＨＯの報告数は確定診断の症例による。 (平成18年9月14日 WHO情報)