海外感染症情報 (NO.21)
平成18年2月9日
関西空港検疫所
高病原性鳥インフルエンザの流行状況(70)
H5N1型高病原性鳥インフルエンザが、ナイジェリアの北部の家禽から検出された。このことで、鳥インフルエンザの地理的な拡大が懸念されている。これまでウイルスは鳥から人への感染は容易には起こらないとされているが、依然として状況の注意深い監視が必要とされている。現在のところ、H5N1型インフルエンザの流行を確認されたのはナイジェリア北部のKaduna州にある大きな商業飼育場一箇所のみで、そこでは数千羽の鶏がケージの中で飼育されている。この感染は約1ヶ月前に始まったが、どこへ感染が広がり、また周囲の家禽に影響が及んでいないかの調査が至急必要とされている。隣のKano州で鳥類の死亡が報告されているが、原因は明らかになっていない。ナイジェリアの流行の原因は現在のところ分かっていないが、この国はアジア中部からの渡り鳥の飛行ルートとなっていることは知られている。 
(平成18年2月8日 WHO情報)