海外感染症情報 (NO.36)
平成18年3月2日
関西空港検疫所
高病原性鳥インフルエンザの流行状況(82)
ニジェールで、鳥での高病原性鳥インフルエンザの発生が確認され、アフリカのサハラ以南の地域でウイルスが2国目へと広がりをみせている。2月中に、ナイジェリアとの国境付近の2つの行政区で、5箇所の集団発生があり、多くの鶏やアヒルが死んだ。その2つの行政地区の1つにあるMagariaとDan Bardeで、死んだアヒルから採取した検体からウイルスが陽性との結果が、昨日報告された。さらに、新たな集団発生について調を行なっている。ニジェールに駐在しているWHOの職員から、現在のところ人での感染例はないとの報告が本日届いた。人と鳥の接触する機会が多い事を考えると、鳥での感染が起こっている地域で人に感染する可能性は高い。検査結果によると、現在ナイジェリアで流行しているウイルスは、今年他の地域で、人での感染を起こし死に至らしめたものと同一である事がわかっている。
(平成18年2月28日 WHO情報)