海外感染症情報 (NO.52)
平成18年3月21日
関西空港検疫所
南西インド洋でのチクングニア熱とデング熱の流行について(3)
昨年3月5日から今年3月28日までに3,115名のチクングニア熱の患者がレユニオン島で確認され、そのうち今年2月27日から3月5日には196名の発生が報告された。今年1月1日から3月5日の間にはデング熱の症状を示した患者25名がデング熱に罹患していることも確認されたが、そのうち5名はデング熱の単一感染で、残り20名はチクングニアとデング熱の混合感染であることが疑われた。今年はじめからマヨット、モーリシャス、セイシェルではチクングニア熱の流行が報告されている。加えて、チクングニア熱とそのうち一部の症例はデング熱との混合感染であることがインドのAndhra Pradesh州で報告されている。昨年12月1日から今年2月17日には5,671名の関節痛を伴う発熱を示す患者が報告された。3月の1日から15日の間にはインドのMaharashtra州では2,000名のチクングニア熱の報告があり、Orissa州では2月の27日から3月5日の間に4,904名の筋肉痛と頭痛を訴える患者の報告があった。マダガスカルとモルディブでは今年1月からデング熱の集団発生の報告がされており、マダガスカルでは2月中旬よりチクングニア熱の散在的な発生が報告されている。
(平成18年3月17日 WHO情報)