海外感染症情報 (NO.40)
平成21年4月24日
関西空港検疫所
チャドにおける髄膜炎菌性疾患の流行状況について
 チャド保健省は、2008年12月29日から2009年4月5日までの間に、105死亡例を含む髄膜炎菌性疾患疑い例922症例を報告した(致死率11.4%)。今のところ、首都ンジャメナの一地区を含む3地区で流行閾値を上回っており、5地区が警戒態勢に入っている。脳脊髄液33検体でW-135群髄膜炎菌が、30検体でA群髄膜炎菌がそれぞれラテックス凝集反応、培養、PCR法で陽性であった。このことから、流行はこの2つの血清型によるものと考えられる。
 流行性髄膜炎制御ワクチン備蓄国際協調グループは、Dourbali地区、 Goundi地区 とPala地区の感染確認地域で行われる集団ワクチン接種キャンペーンのために、ACW群3価ワクチン164,000回投与分を供給することにした。さらに今週、704,300回投与分の3価ワクチンが供給されたが、これは来週から首都で始まる予防接種キャンペーンに使われる予定である。
(平成21年4月23日 WHO情報)