海外感染症情報 (NO.42)
平成21年4月27日
関西空港検疫所

アメリカ合衆国及びメキシコにおけるインフルエンザ様疾患について(2)


*Craft MAP
 4月26日、アメリカ合衆国政府は、20名の豚インフルエンザ(H1N1)確定例(ニューヨーク市在住者8名、カリフォルニア州在住者7名、テキサス州在住者2名、カンザス州在住者2名、オハイオ州在住者1名)を報告した。20名のうち1名だけ、短期間の入院を要したものの、全員が軽症のインフルエンザ様疾患であり、死亡例の報告はない。20名全員のウイルスは、予備テストで同じ遺伝子パターンを呈しており、これまで豚やヒトから検出されていたタイプとは別の新しいH1N1亜型である。     

同じく4月26日、メキシコ政府は、18名の豚インフルエンザ(H1N1)確定例を報告した。メキシコにおける感染の拡大と重症度を明らかにするため、調査が継続されている。メキシコ32州のうち、19州で疑い例が報告されている。

WHOとグローバル感染症警報・対応ネットワーク(GOARN)は、現地の保健当局と作業を行うため、専門家をメキシコへ派遣している。WHO及びGOARNは、他の加盟国で疑い例が出た場合の調査を積極的に行っており、また疫学調査、検査診断、患者管理を支援している。

(平成21年4月27日 WHO情報)