海外感染症情報 (NO.90)
平成21年11月13日
関西空港検疫所
インドネシア・バリでの狂犬病の流行状況について

  2008年12月、インドネシア農業省はバリ島での狂犬病の犬の間での流行を国際獣疫事務局(OIE)に報告したが、2009年10月、同国健康省はバリ島で狂犬病による15名の死者があったと再び報告した。狂犬病は南端の観光地近くで確認されている。米国疫病管理センターは旅行者に島内では警戒・予防策をとるよう注意をしている。
  
バリ島観光者にとって、以下の行動は狂犬病のリスクが高い  
 ・狂犬病にかかっているかわからない動物、もしくは狂犬病ワクチンを打っていない動物と接触すること。
 ・田舎で長期間滞在する、もしくは自転車、キャンプ、ハイキング等のアウトドア活動を行うこと。これらの活動は動物との接触の機会が高まる。
 ・動物に触る、遊ぶ。
 ・動物を引き取って自国の自宅に持ち帰ろうとする。

旅行者へのアドバイスとして以下のことが狂犬病予防になる。    
 ・動物に咬まれないようにする。    
 ・野生動物やペットを含む全ての動物に触らないようにする。外国のペットは狂犬病ワクチンを受けていないことが多い。 ・動物を自国に持ち帰らない。狂犬病にかかっていても、数日~数週間は症状がないことがある。
 ・子供を良く監視する(特に犬や猫、猿のような野生動物の周りでは)。子供は動物に咬まれやすく、咬まれても言わないし、咬まれることでより重症になるかもしれないので、このことは重要である。
 ・ペットと一緒に旅行するならば、良く監視し、特に迷い犬のような現地の動物と遊ばせないようにする。
(平成21年11月3日 CDC情報)