海外感染症情報 (NO.93)
平成21年11月20日
関西空港検疫所
ウクライナにおけるパンデミック・インフルエンザ(H1N1)の流行状況について(3)

  2009年11月17日、ウクライナの患者から採取された検体の予備調査の結果、パンデミック(H1N1)2009ウイルスに、特に大きな変異は見られなかったことがわかった。この調査は世界インフルエンザ調査ネットワークに属する2カ所のWHOインフルエンザ研究協力センターで実施された。   
 遺伝子配列の予備結果は、ウイルスがパンデミックワクチンの製造に使用されたものと同じで、現時点ではワクチンの有効性を再確認するものであることが示された。ウクライナで流行しているパンデミックウイルスに関する新たな疑問は、さらに情報が入手され次第解明されるだろう。
 WHOはウクライナ政府に対し、ウイルス変異の徴候をグローバルモニタリングに伝えるため、検体のオープンに分与するよう勧めている。
 ロンドン、ミル・ヒルにあるWHOインフルエンザ共同研究センターと、米国CDCにあるWHOインフルエンザ・サーベイランス・疫学・制御共同研究センターにおいて、全部で34検体がそれぞれ検査された。
(平成21年11月17日 WHO情報)