海外感染症情報
(NO.20) |
平成22年3月31日 関西空港検疫所 |
熱帯地域・亜熱帯地域におけるデング熱の流行状況について |
デング熱はカリブ海域諸島や中央アメリカ、中央アジアから帰国した旅行者に発熱を引き起こす最も一般的な原因疾患です。デング熱は4つの類似したウイルス(DENV-1,2,3,4)による病気で、感染した蚊にさされることによって拡がります。 デング熱は南太平洋諸島、アジア、カリブ海域諸島、アメリカ大陸、アフリカなどの多くの熱帯地域の国々でよく報告されています。デング熱の伝染は農村部と都市部の両方で起こっているが、デング熱の感染は都市部でよく報告されている。 2009年の初めより、世界中のいたるところの地域の国々で、デング熱の感染症例の報告が増えている。 Africaアフリカ カーボベルデ:2009年、21000人以上の疑い例と6人の死亡例(2009年12月6日までに)が報告された。国連人道問題調整部によると、約60例がセネガルとの国境付近より報告された。 South Pacific南太平洋諸国 デング熱の活動性はこれらの地域で蔓延し続けている。流行地域の例は以下を含む: ・マレーシア:2010年の最初の6週間で、6200人以上の感染例と23人の死亡者が報告された。特にSelangor州とSarawak州で多かった。 ・インドネシア:デング熱の活動性は2009年1月から10月まで続き、100人以上がデング出血熱によって死亡した。2009年12月にインドネシア保健省は、デング出血熱の伝染が雨季に高くなるとの警告を出した。 ・スリランカ:2010年2月23日までに、州都のコロンボを含む国内から7500症例が報告された。 Central and South America中央アメリカと南アメリカ カリブ海域諸島と同様に、中央アメリカと南アメリカのある地域でデング熱の活動性が報告されている国々は、ブラジル、コロンビア、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、サン・バルテルミー島、セント・マーチン島である。 Middle East中東 デング熱の活動性は、ここ数ヶ月の間では、旅行者に人気のエリアであるサウジアラビアのジッダとメッカから報告されている。 |