海外感染症情報 (NO.113)
平成24年12月19日
関西空港検疫所
鳥インフルエンザ A(H5N1) ヒト感染例報告(1)

2003年以降2012年12月17日までの間に、鳥インフルエンザA(H5N1)のヒト感染確定例610例が15か国から世界保健機関(WHO)に正式に報告されており、うち360人が死亡しています。2012年1月以降は32例が報告されています。

最後の更新(11月5日)以降、2例の鳥インフルエンザA(H5N1)感染が確認されており、エジプトで1人、インドネシアで1人(死亡)発生しています。

表1.11月5日から12月17日までの間に報告された鳥インフルエンザA(H5N1)感染例
発生国 地域 年齢 性別 発症日 入院日 死亡日 抗インフルエンザ薬
治療開始日
曝露(鳥類との接触)
エジプト デミエッタ県
(北東部)
2 12/3 12/1  -  12/4 自宅の庭で飼っている鳥類
(鶏、鴨)
インドネシア 西ジャワ州 4 11/30 12/5 12/6 近隣の鳥類(鴨)

過去数年間の観察に基づくと、家禽における鳥インフルエンザA(H5N1)の発生の増加は1年のこの時期にしては想定されていることであり、今月報告された2例についても想定の範囲内にあるといえます。ヒト-ヒト感染は報告されていません。
(2012年12月17日 WHO報告)