海外感染症情報 (NO.109)
平成25年8月5日
関西空港検疫所
ソマリアとケニアにおけるポリオの状況(2)
 ポリオ撲滅のためのグローバルイニシアティブによりますと、2013年に入り、ソマリアで95例(前回から30例増加)の報告があります。これらは2007年以降に報告された最初の野生株のポリオです。ケニアから10例(前回から2例増加)の報告があります。これらは2011年7月以降に確認された最初の野生株のポリオです。ケニアのダダーブの難民キャンプにはソマリアを含むアフリカの角地域から約50万人の難民が収容されています。アフリカの角地域では大規模な人口の集団移動があり、持続的な免疫の欠落が認められる地域も存在するため、ポリオが流行する危険性があります。ソマリアとケニアの両国で予防接種キャンペーンを実施しているのに加え、エチオピアやイエメンを含むアフリカの角全域でも計画、実施されています。
 米国CDCはソマリアやケニア、その周辺国のジブエ、エチオピア、南スーダン、ウガンダ、タンザニアに渡航する全ての人にポリオワクチンの接種を推奨しています。さらに、成人にはポリオワクチンの追加接種を強く推奨しています。


(2013年8月1日 CDC報告)