海外感染症情報 (NO.120)
平成25年8月29日
関西空港検疫所
中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(40)
 2013年8月28日、新たに8例のサウジアラビアにおける中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSコロナウイルス)感染確定症例が世界保健機関(WHO)に報告されました。

 8人の内訳は、リアド(Riyadh)出身の基礎疾患のある2人の男性(死亡)、同じくリアド出身の3人の女性と1人の男性、そしてアシール(Assir)出身の2人の男性です。さらに、以前に確定例とされたアラブ首長国連邦の患者は死亡しました。

 死亡した2人の患者はリアド出身の54歳と51歳の慢性基礎疾患を持つ男性です。他の患者は以下に示すとおりです。
  • リアド出身の基礎疾患をもつ50歳女性で、8月1日に発症し、現在入院中ですが、人工呼吸器からは離脱しています。
  • リアド出身の基礎疾患を持つ59歳の女性で、7月23日に発症し、現在も集中治療室に入院中で重篤な状態です。
  • リアド出身の基礎疾患を持つ50歳の女性で、現在集中治療室に入院しています。
  • リアド出身の基礎疾患を持つ70歳の男性で、現在集中治療室に入院しています。
  • アシール出身の基礎疾患を持つ31歳の男性で、集中治療室に入院しています。
  • アシール出身の55歳の男性は感染確定者との接触がありましたが、現在は無症状です。

 2012年9月から現在まで、WHOに報告されたMERSコロナウイルス感染確定症例の世界での合計は102人で、うち49人が死亡しています。
(2013年8月28日 WHO報告)