海外感染症情報 (NO.126)
平成25年9月10日
関西空港検疫所
中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(44)
 2013年9月7日、新たに4例のサウジアラビアにおける中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERSコロナウイルス)感染確定症例が世界保健機関(WHO)に報告されました。

 1例目の患者は、基礎疾患がない41歳女性でリヤド(Riyadh)の医療従事者です。8月15日に発症して容態が悪化し、8月末に死亡しました。動物やMERSコロナウイルス感染確定症例との接触は特定されておらず、感染源の調査が現在も進行中です。

 2例目の患者は、30歳男性でリヤドの医療従事者です。1例目の患者と同じ病院で働いていました。9月1日に重症肺炎を発症し、現在は重篤な状態です。

 3例目の患者は、ハフル・アルバチン(Hafar al-Batin)の79歳女性で、8月21日に発症しました。この患者は、家族内でMERSコロナウイルス感染確定症例と接触しています。この患者の容態は悪化し、9月2日に死亡しました。

 4例目の患者は、慢性の心臓病をがあるハフル・アルバチンの47歳男性で、8月23日に発症しました。この患者は、家族内でMERSコロナウイルス感染確定症例と接触しています。現在、重篤な状態です。

 2012年9月から現在まで、WHOに報告されたMERSコロナウイルス感染確定症例の世界での合計は114人で、このうち54人が死亡しています。
(2013年9月7日 WHO報告)