海外感染症情報 (NO.147)
平成25年10月30日
関西空港検疫所
中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(51)
 2013年10月29日、世界保健機関(WHO)は、カタールにおける新たな1人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)確定診断例を報告しました。

 患者は23歳の男性で、疫学調査によってこれまでに確認されていた感染確定例の濃厚接触者として認識されていました。患者は、その感染確定例が所有していた家畜小屋で働いていました。患者には軽い症状がありましたが、現在の状態は良好です。予備調査によれば、患者には最近の海外渡航歴はないことが明らかとなっています。

 2012年9月から現在までに、WHOには世界中で145人の確定診断例が報告されており、このうち62人が死亡しています。

 WHOは、今回の事例に関して、入国時の特別なスクリーニング及びいかなる渡航や貿易の制限を推奨していません。
(2013年10月29日 WHO報告)