海外感染症情報(NO.150)

平成25年11月1日
関西空港検疫所

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(52)

 2013年10月31日世界保健機関(WHO)は新たにオマーンで1例、サウジアラビアで3例の計4例の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MER-CoV)感染確定症例報告をしました。

 オマーンの事例はアルダークリヤ出身の68歳の男性で、10月26日に発症、28日に入院しています。予備的疫学調査では患者は海外渡航の既往はないとのことです。現在曝露源決定のための調査がすすめられています。

 その他の3例はサウジアラビア東部の事例で、1人の女性と2人の男性で、1人は死亡しています。1人は医療従事者で基礎疾患を有しています。3人の年齢分布は49歳から83歳です。発病前に動物との接触はいずれの例でもありませんでしたが、1人はそれ以前に同疾患と確定診断された患者との接触があったとのことです。

 2012年9月から現在までWHOには149例の報告がなされ、63例が死亡したことになります。

2013年10月31日 (WHO報告)