海外感染症情報(NO.159)

平成25年11月18日
関西空港検疫所

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(56)

2013年11月15日世界保健機関(WHO)は、新たな中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)確定診断例を2例報告しました。1例はアラブ首長国連邦からで、もう1例はカタールからの報告例です。

 アラブ首長国連邦の症例はオマーン出身の基礎疾患のある75歳の男性です。先月1日に発症し、先月12日に入院し、今月10日に亡くなりました。

 カタールの症例は基礎疾患をもつ61歳の男性です。今月4日に発症し、7日に入院しました。その男性は重症です。予備的な疫学調査によると、患者は家畜を飼っている農場からの曝露歴があるとのことです。
さらに以前報告したオマーンの患者が亡くなりました。

 2012年9月から現在までに、WHOには世界中で155人の確定診断例が報告されており、このうち66人が死亡しています。

 WHOは、今回の事例に関して、入国時の特別なスクリーニング及びいかなる渡航や貿易の制限を推奨していません。

2013年11月15日 (WHO報告)