(No.25)

中国の鳥インフルエンザA(H7N9)について(54) 平成26年2月3日更新

 2014年1月29日、中国・国家衛生・家族計画(出産)委員会と香港衛生防護中心は世界保健機関(WHO)に、鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)の、死亡1例を含む新たな診断確定例6例を報告しました。

 6例とも全て男性で、年齢は2歳から63歳です。6例の内訳は、福建省1例、広東省1例、香港特別行政区1例、浙江省3例で、うち4例が現在、危篤状態か重症です。4例で、家禽または生きた家禽市場での曝露が認められています。

 中国・国家衛生・家族計画(出産)委員会から報告された5例の詳細は以下の通りです。
 1例目 浙江省温州市の37歳農夫で、19日に発症し、27日に入院し、28日に転院し、現在危篤状態です。生きた家禽市場での接触歴があります。
 2例目 浙江省杭州市の60歳男性で、23日に発症し、28日に入院し、現在は重篤な状態です。家禽との接触歴があります。
 3例目 浙江省杭州市の63才男性で、24日に発症し、27日に入院し、現在は重篤な状態です。生きた家禽市場での接触歴があります。
 4例目 福建省廈門市の2歳8ヶ月男児で、26日に発症し、28日に入院し、軽症です。男児の家族はあひるを捌いて売っています。
 5例目 広東省広州市の17歳男性で、22日に発症、27日に入院し、現在は重篤な状態です。

 香港衛生防護中心から報告された1例の詳細は以下の通りです。
 75歳の基礎疾患のある男性で、1月20日から26日まで独りで広東省深圳市に滞在し、滞在中の26日に深圳市で発症しました。患者は28日に香港の病院に入院し、29日に死亡しました。深圳市滞在中、生きた家禽市場近郊に住む親類宅に滞在したとのことです。香港での家族内接触者5人は無症状とのことですが、経過観察の目的で入院中です。男性の接触者の追跡調査と並行して、入院していた病院の、同室患者4人、医療従事者、救急隊を含め、男性の渡航歴や接触歴についてさらなる調査が継続中です。予備調査では、男性は香港以外で感染したようです。


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