(No.67)

ギニアでのエボラ出血熱の集団発生(4) 平成26年3月28日更新

2014年3月27日の更新情報です。ギニア保健省(MOH)は、首都コナクリでエボラ出血熱の患者が新たに4人確定されたことを報告しました。加えて、疑い患者5人が検査で確定される前に死亡したことを報告しました。患者の感染経路やコナクリに到着する前の渡航歴、接触者追跡を目的とした患者の感染期間について、集中的な患者調査が行われています。緊急対応チームがこれらの調査を実施し、医療従事者やエボラ出血熱の感染地域住民の感染リスクを減少させるよう働きかけています。

ギニアで進行中のエボラ出血熱の集団発生における疑い患者と確定患者の合計は、66人の死亡者を含めて103人と増加しています。本日(27日)に新たに15人の疑い患者がギニアで報告されました(ゲケドゥ地区8人、マセンタ地区2人、コナクリ5人)。患者の致死率(CFR)は64%です。すべての年齢層が影響を受けていますが、ほとんどの患者は15歳から59歳までの成人です。医療従事者4人がエボラ出血熱の流行に起因して死亡しました。状況は急速に変化するため、報告された患者や死亡者の数は予備的であり、監視活動の強化により発生数は変化しうる。

流行が始まって以来、ほとんどの患者はギニア東南部の3つの地域(ゲケドゥ地区、マセンタ地区、キスドウゴウ地区)で報告されています。これらの地域における接触者の追跡と監視が続いています。強化された監視活動により

現在、報告された患者のうち15人は、フランスのリヨンにあるパスツール研究所、セネガルのダカールにあるパスツール研究所、ドイツのハンブルグにあるベルンハルト・ノホト熱帯医学研究所においてPCR検査でエボラウイルスが確認されています。研究所の研究により、ザイールエボラウイルスが今回の集団発生の原因であることが実証されました。

研究所で確認された症例数は、他の研究所の検査結果や新しい検体の検査が統合されることにより変更される可能性があります。

世界保健機関(WHO)は、エボラ出血熱の流行についてギニアと国境を接する国々に警告しており、ウイルス性出血熱の国境に沿った疫学調査を強化しています。シエラレオネとリベリアの両方において、発症前にギニアに旅行していた人々の間でエボラ出血熱の疑い患者と死亡者がWHOに報告されています。これまでに、WHOは、ギニアに旅行していない個人からのウイルス性出血熱の報告は受けていません。3つの国々は、毎日、相互にWHOと情報を共有しています。リベリアは、ゲケドゥ地区への旅行歴がある8人のエボラ出血熱疑い患者(死亡者6人を含む)を報告しています。シエラレオネは、6人の疑い患者(死亡者5人を含む)を報告しています。これらの疑い患者の調査は続いています。

WHOは、この事例に関して、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。