(No.95)

西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(7)  平成26年4月21日更新

(ギニア・リベリア)

 4月19日の更新情報です。
ギニア
 4月17日ギニア保健省(MOH)は累計203例のエボラウイルス感染症、うち129人が死亡したことを報告しました。現時点で、158例がエボラウイルスについて検査中で109例が診断確定例、うち61例が死亡しています。さらに41例(うち34例が死亡)がエボラウイルス感染症の定義に沿った可能性例で、53例(うち34例が死亡)が疑い例として分類されています。24例の医療従事者(HCW)が感染し(18例が診断確定例)うち15例(11例が診断確定例)が死亡しています。

 コナクリからエボラウイルス感染症の臨床症例は50例、うち20例が死亡と報告され、ゲケトゥは120例、うち83例が死亡、マセンタは22例、うち16例が死亡、キシドーグーは6例、うち5例が死亡、ダボラは4例、うち4例が死亡、ディンギラエ1例、うち1例が死亡との報告です。17日の最新情報では新たに4例が隔離され、そのうちの1例が診断確定例で、既存の症例の中で4例が死亡しました。死亡者のうちの3例が診断確定例です。

 29例の患者が現在隔離されており、詳細はコナクリで17例、ゲケトゥで11例、マセンタで1例です。15例が回復し、退院しています。診断確定例の女性:男性の比率は1.2:1です。198例の臨床症例のうち年齢の中央値は35歳で、内訳は0-19歳は11%、20-59歳は72%、60歳以上は11%です。

 接触者の活動調査は全ての地域で続けられています。合計230例の接触者が現在経過観察中で、53例が21日間のフォローアップ期間を過ぎました。症状を呈した7例の接触者は、予防的に隔離されています。

 公衆衛生の意識を高めるための努力は続けられています。ギニア外務省は18日、多くの外交使節団と会議を招集し、同国保健省は、WHOの代表者、ギニアのWHO事務局、WHOのエボラウイルス感染症対応コーディネーターに支援の元、会議で概要を説明しました。WHOと地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク(GOARN)は症例管理、感染症の予防とコントロール、接触者の追跡調査、心理社会的支援活動を支援するため、さらに専門家を配置する予定です。

 症例数や接触者数は、サーベイランスや接触者追跡調査が強化され、検査室検査が継続されることで症例や、接触者、検査データが統合されるにつれて更新訂正される可能性があります。
リベリア
 リベリアでは疫学的状況は変わっていません。集中的な監視活動やその他の予防策が現在進行中です。リベリアからのエボラウイルス感染症の新たな診断確定例は報告されておりません。

 WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネ、マリへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。

 詳細情報は4月17日の「SITREP 2 Ebola Virus Disease, West Africa」に記載されています。