(No.101)

コンゴ民主共和国での黄熱(2) 平成26年4月25日更新

※2013年6月17日以来の更新です
 2014年4月24日の更新情報です。3月12日、コンゴ民主共和国の北部と南部で黄熱の集団発生が報告されました。6例の黄熱ウイルス感染の診断確定例が報告されました。3例はオリエンタル州ボンド地区、2例はオリエンタル州ブタ地区、1例はカタンガ州キコンジャ地区から報告されました。6人の死亡者を含む合計139人の疑い例、可能性例、確定例が報告されました。

 ボンド地区の初発症例は、2013年12月10日に発熱と黄疸を発症した40歳の男性でした。男性のワクチンの接種的は不明です。研究所での確認は国立キンシャサ生物医学研究所(INRB)で行われ、ELISA法でIgM陽性を示しました。研究所検査の再確認は、黄熱に関する地域リファレンス研究施設として指定されているセネガルのダカールにあるパスツール研究所(IP)によって、他のアルボウイルスを除外するために黄熱に対するより特異的な検査(プラーク減少中和試験もしくはPRNT)が行われました。

 2例目は、同じボンド地区で2014年1月30日に報告され、3月11日に研究所での確認が実施されました。患者のワクチンの接種歴は不明です。

 予備的な集団発生調査において、ボンド地区とブタ地区で少なくとも116例の疑い例が報告されたことが明らかになりました。

 キコンジャ地区の初発症例は、2014年2月17日にNtwadi保健センターによって報告された19歳の女性でした。症例はINRBとIPによって診断確定されました。初発症例の同定に続いて、集団発生調査が23例の疑い例が確認されたKatongue村、Kimbuvu村、Lukila村の3村で実施されました。

 黄熱ワクチンの提供に関する国際調整グループ(YF-ICG)は、559,876回分の黄熱ワクチンの提供と集団予防接種キャンペーンのための運用費用を承認しました。

 集団予防接種キャンペーンは、5月1日に計画されています。キャンペーンは、ワクチン予防接種世界同盟(GAVIアライアンス)や国境なき医師団(MSF)、他の関係機関の支援を受けて、コンゴ民主共和国の保健省が主体で実施される予定です。

 世界保健機関(WHO)は、集団発生のモニタリング管理や現場における予防・制御活動、資源の動員について緊密な支援を行っています。