(No.111)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(91) 平成26年5月8日更新

 2014年5月7日の更新情報です。4月15日、イエメンの国際保健規則(IHR)連絡窓口は、国際保健機関(WHO)にシバームに住む44歳男性がMERS-CoVの診断確定されたことを報告しました。患者はB型肝炎の診断を受けており、3月17日に発熱、湿性咳嗽、悪寒、頭痛、筋肉痛、息切れといった症状を発症しました。3月22日にハドラマウト行政区域に入院し、29日にサナアの民間病院の集中治療室に転院し、挿管され、腎不全を合併して3月31日に死亡しました。

 3月31日に衰弱して死亡していますが、その前に、中咽頭(口咽頭)検体が採取され、4月2日に陽性反応が出ています。検体は第3者確認のため、4月24日に米軍海軍医学研究ユニット3 (NAMRU-3)に届けられ、5月5日に陽性が確認されました。NAMRU-3で実施された12人の接触者の中咽頭検体は陰性でした。患者は、空港で乗客と接触する航空機整備エンジニアとして働いていました。発症前1ヶ月の渡航歴はなく、患者との接触歴もありません。患者は毎週ラクダ農場で、新鮮なラクダの非加熱ミルクを飲んでいたことが報告されています。