(No.112)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例報告(92) 平成26年5月8日更新

 2014年5月7日の更新情報です。5月3日と6日にヨルダンの国際保健規則(IHR)連絡窓口は、国際保健機関(WHO)にMERS-CoV感染確定例2例を報告しました。

 1例目、5月3日にヨルダンIHR連絡窓口からWHOに報告された詳細です。
 2014年4月22日に頭痛と咽頭痛を訴えた28歳の医療従事者の男性です。4月26日の胸部レントゲンでは問題なく、27日の検査ではMERS-CoV陰性でした。30日に咳と発熱を呈し、ザルカの病院に入院しました。5月2日の胸部レントゲンで肺炎像を示し、MERS-CoV陽性でした。現在、状態は安定しています。以前、患者はザルカの病院に入院していた診断確定例と濃厚接触していたことが報告されています。

 2例目、5月6日にヨルダンIHR連絡窓口からWHOに報告された詳細です。
 ザルカに住む民間診療所の呼吸療法士の56歳ヨルダン人男性は、4月28日に肺炎で入院しました。5月3日に急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を発症し、集中治療室に転室しました。5月4日に咽頭拭い液が採取され、5日にMERS-CoV陽性と診断されました。同日、患者は死亡しています。最近の渡航歴や患者との接触歴はありませんでした。

 世界での、2012年9月から現在までに、WHOに報告されたMERS-CoV感染確定例は496人です。この数字は、4月11日~5月4日のサウジアラビアからの症例と最近報告されたヨルダンからの3例、エジプトからの1例、アメリカ、イエメンからの報告229例を含んでいます。WHOは各国から報告された世界の死亡者数を随時更新しています。