(No.115)

西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(15) 平成26年5月13日更新

ギニア
 5月10日18時の更新情報です。ギニア保健省(MOH)は、157例の死亡例を含む累計233例のエボラウイルス疾患(EVD)の診断確定例を報告しました。5月9日の最後の更新以降、エボラウイルスのPCR検査による新たな診断確定例や死亡例はなく、83例の死亡例を含む累計129例が診断確定されています。

 可能性例、疑い例に変化はなく、それぞれの発生数(死亡者数)は、49例(同40例)、55例(同34例)です。集団発生の始まりからのEVDの臨床例の地理的分布は、コナクリで50例(24)、ゲケドゥで149例(106)、マセンタで23例(17)、キシドゥーグーで6例(5)、ダボラで4例(全例死亡)、ディンギラエで1例(1)です。

 キシドゥーグーでは4月1日以降、マセンタでは4月9日以降、コナクリでは4月26日以降、新たな症例は報告されていません。ディンギラエとダボラでは、3月の終わり以降に新たな症例は報告されていません。集団発生の始まりからの診断確定例と死亡例の累計は、コナクリで40例(20)、ゲケドゥで74例(51)、マセンタで13例(10)、キシドゥーグーで1例(1)、ダボラで1例(1)です。

 サーベイランスや接触者の追跡調査が強化され、症例や検査データが統合されることにより、症例数が変更になる可能性が残っています。PCR検査が陰性の臨床症例を検査するため、血清学的検査を導入したことにより、検査による診断確定例の最終的な数が変わりそうです。
リベリア・シエラレオネ
 リベリアとシエラレオネには、新たな警報(注意喚起)は発令されていません。リベリアは、コートジボアールとシエラレオネと国境を越えた会議を開催するための準備を進めています。

 リベリアでは情報の再調査と統合により、EVDは累計12例です(うち確定例が6例、可能性例が2例、疑い例が4例)。死亡数は変わらず11例で、診断確定例または可能性例からの、最も直近の発症日時は4月6日です。

 現在までに、88人の専門家はギニア、21人はリベリア、1人がシエラレオネ、そして3人がWHOアフリカ地域担当オフィスに派遣されています。

 さらに、11人が、医療人類学、臨床症例管理、監視、疫学、検査サービス、物流、リスクとメディア通信の分野において、配置されて展開中です。

 世界保健機関(WHO)は、この事例に関する現在の情報からは、ギニアやリベリアへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。