西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(26) 平成26年7月2日更新
WHOが行った疫学分析に基づくと、現在も一部の地域でエボラウイルス疾患（EVD）が継続的に流行している要因として、主に3つの伝播様式が関与しています。3個の要因には、強い文化的慣習と伝統的な信仰により促進されている農村地域でのEVD感染伝搬、ギニアのコナクリ、リベリアのモンロビといった人口密度の高い都市部周辺でのEVD感染伝搬、およびギニア、リベリア、シエラレオネの国境付近での継続的な商業的・社会的活動を通じた国境を越えたEVD流行が含まれます。
保健センターの対策
この流行の封じ込めは、関係国、特に国境地域に沿った地域における強い対策が必要です。対策の1つとして、WHOはガーナのアクラで一部の地域の保健大臣によるハイレベル会議を組織し、2014年7月2-3日の開催を計画しています。会議はアフリカ11ヶ国（コートジボワール、コンゴ民主共和国、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、マリ、セネガル、シエラレオネ、ウガンダ）から厚生大臣と疾病予防管理責任者（局長）だけでなく、EVDからの生存者、航空会社、鉱業会社、ドナーコミュニティーらの仲間（協力者）と共に開催されます。会議の目的は、状況分析、相違（欠陥）の確認、機動的対応計画の開発、および、増加する政治的委託の確保、周辺地域・国間でのEVD対策活動の国境を越えた協力などです。
WHOとEUモバイル研究協議会、赤十字・赤新月社国際連盟（IFRC）、国家社会、ダカール・リヨン・パリのパスツール研究所、ハンブルグの Bernard Nocht 研究所、国境なき医師団、カナダやイギリスの公衆衛生機関、および米国CDCを含むWHOを中心とした国際感染症対策ネットワーク（GOARN）の技術的協力者は、国連機関、英国国際開発省（DFID）、EU、欧州共同体人道援助事務局（ECHO）、その他の協力者と共に、コミュニテェーや医療施設でのウイルス感染防止のため、必要な技術的専門知識と支援を保健省に提供しています。
WHOは、様々な専門分野への専門家の追加配置、現場への後方支援、個人用防護具や医療物品の支援を通じて、保健省を密接に支援しています。これらの専門家はWHO事務局、GOARN、専門的ネットワークから派遣され、以下の人々が含まれます。
・流行発生監視やモニタリングを実施している国の疫学者
・早期にEVD症例と確定診断する機動性（移動型）のある研究室を持つ検査専門家
・保健施設で働いており、患者の治療を行ったことのある臨床の専門家
・地域や医療施設内でウイルス感染防止のために国を支援し続けている感染予防の専門家
・移動可能な対策作業場を確保し、重要な装備と必要物資を発送する物流管理専門家
・EVD患者の報告や取り扱い、治療についての適切な情報提供をすることで公衆衛生当局を支援する社会
的動員と危機管理チーム
WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。
最新情報
EVDによる新たな患者や死亡者はギニア、リベリア、シエラレオネの3つの西アフリカ諸国の保健省から報告が続いています。2014年6月25～30日の間に、14例の死亡者を含む22例のEVD症例が3つの国から報告されています。詳細は以下の通りです。ギニア（新規症例3例、死亡者5例）、リベリア（新規症例8例、死亡者7例）、シエラレオネ（新規症例11例、死亡者2例）です。この数字は、EVD確定例、可能性例、疑い症例、死亡例を含んでいます。
6月30日時点で、3つの国で467例の死亡者を含むEVD累積患者数は759例に上っています。症例の分布や分類は以下の通りです。ギニアのEVD症例413例（確定例293例、可能性例88例、疑い例32例）、死亡例303例（確定例193例、可能性例82例、疑い例28例）、リベリアのEVD症例107例（確定例52例、可能性例21例、疑い例34例）、死亡例65例（確定例33例、可能性例17例、疑い例15例）、シエラレオネのEVD症例239例（確定例199例、可能性例31例、疑い例9例）、死亡例99例（確定例65例、可能性例29例、疑い例5例）です。
2014年6月30日現在のギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVDの確定例、可能性例、疑い例、死亡例
（1）新症例とは2014年6月25日から30日に報告された症例
症例数は再分類や後ろ向き調査、症例や検査データの統合、監視強化により変わる可能性があります。疾患流行情報データは保健省によって報告された利用可能な最善の情報です。
保健センターの対策
この流行の封じ込めは、関係国、特に国境地域に沿った地域における強い対策が必要です。対策の1つとして、WHOはガーナのアクラで一部の地域の保健大臣によるハイレベル会議を組織し、2014年7月2-3日の開催を計画しています。会議はアフリカ11ヶ国（コートジボワール、コンゴ民主共和国、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、マリ、セネガル、シエラレオネ、ウガンダ）から厚生大臣と疾病予防管理責任者（局長）だけでなく、EVDからの生存者、航空会社、鉱業会社、ドナーコミュニティーらの仲間（協力者）と共に開催されます。会議の目的は、状況分析、相違（欠陥）の確認、機動的対応計画の開発、および、増加する政治的委託の確保、周辺地域・国間でのEVD対策活動の国境を越えた協力などです。
WHOとEUモバイル研究協議会、赤十字・赤新月社国際連盟（IFRC）、国家社会、ダカール・リヨン・パリのパスツール研究所、ハンブルグの Bernard Nocht 研究所、国境なき医師団、カナダやイギリスの公衆衛生機関、および米国CDCを含むWHOを中心とした国際感染症対策ネットワーク（GOARN）の技術的協力者は、国連機関、英国国際開発省（DFID）、EU、欧州共同体人道援助事務局（ECHO）、その他の協力者と共に、コミュニテェーや医療施設でのウイルス感染防止のため、必要な技術的専門知識と支援を保健省に提供しています。
WHOは、様々な専門分野への専門家の追加配置、現場への後方支援、個人用防護具や医療物品の支援を通じて、保健省を密接に支援しています。これらの専門家はWHO事務局、GOARN、専門的ネットワークから派遣され、以下の人々が含まれます。
・流行発生監視やモニタリングを実施している国の疫学者
・早期にEVD症例と確定診断する機動性（移動型）のある研究室を持つ検査専門家
・保健施設で働いており、患者の治療を行ったことのある臨床の専門家
・地域や医療施設内でウイルス感染防止のために国を支援し続けている感染予防の専門家
・移動可能な対策作業場を確保し、重要な装備と必要物資を発送する物流管理専門家
・EVD患者の報告や取り扱い、治療についての適切な情報提供をすることで公衆衛生当局を支援する社会
的動員と危機管理チーム
WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。
最新情報
EVDによる新たな患者や死亡者はギニア、リベリア、シエラレオネの3つの西アフリカ諸国の保健省から報告が続いています。2014年6月25～30日の間に、14例の死亡者を含む22例のEVD症例が3つの国から報告されています。詳細は以下の通りです。ギニア（新規症例3例、死亡者5例）、リベリア（新規症例8例、死亡者7例）、シエラレオネ（新規症例11例、死亡者2例）です。この数字は、EVD確定例、可能性例、疑い症例、死亡例を含んでいます。
6月30日時点で、3つの国で467例の死亡者を含むEVD累積患者数は759例に上っています。症例の分布や分類は以下の通りです。ギニアのEVD症例413例（確定例293例、可能性例88例、疑い例32例）、死亡例303例（確定例193例、可能性例82例、疑い例28例）、リベリアのEVD症例107例（確定例52例、可能性例21例、疑い例34例）、死亡例65例（確定例33例、可能性例17例、疑い例15例）、シエラレオネのEVD症例239例（確定例199例、可能性例31例、疑い例9例）、死亡例99例（確定例65例、可能性例29例、疑い例5例）です。
2014年6月30日現在のギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVDの確定例、可能性例、疑い例、死亡例
各国の確定例、可能性例、疑い例の最新情報
|
|
|
新症例 |
確定例 |
可能性例 |
疑い例 |
総 数 |
|
ギニア |
症 例 |
3 |
293 |
88 |
32 |
413 |
|
|
死亡例 |
5 |
193 |
82 |
28 |
303 |
|
リベリア |
症 例 |
8 |
52 |
21 |
34 |
107 |
|
|
死亡例 |
7 |
33 |
17 |
15 |
65 |
|
シエラレオネ |
症 例 |
11 |
199 |
31 |
9 |
239 |
|
|
死亡例 |
2 |
65 |
29 |
5 |
99 |
|
総 数 |
症 例 |
22 |
544 |
140 |
75 |
759 |
|
|
死亡数 |
14 |
291 |
128 |
48 |
467 |
症例数は再分類や後ろ向き調査、症例や検査データの統合、監視強化により変わる可能性があります。疾患流行情報データは保健省によって報告された利用可能な最善の情報です。