西アフリカにおけるエボラ出血熱の集団発生(29) 平成26年7月14日更新
疫学とサーベイランス
世界保健機関（WHO）はギニア、リベリア、シエラレオネにおけるエボラウイルス疾患（EVD）の流行状況の監視を継続しています。ギニアでは、この7日間でEVD診断確定例1人が新たに報告されたのみで、最近の傾向として、この地域でのウイルス感染の活動性は低下しています。特に、推奨される流行制御手段に対して抵抗があった地域では、厳重に監視を続けています。リベリアとシエラレオネの傾向は、報告される新規患者と死亡者の数は多く、不安定なままです。現在、EVD流行の中心はシエラレオネのカイラフンとケネマ、リベリアのロファとモンテセラードです。当該国の保健省は、WHOやその協力機関と協働して封じ込め政策を強化しています。
保健部門の対策
この流行の封じ込め対策の一環として、福田敬二医師(WHO事務局長補)とBenido Impouma医師(流行地区のコーディネーター)は、2014年7月7日から10日にかけてシエラレオネとギニアを訪問しました。WHOの派遣団は高水準な政治的会談を行い、政府当局は国家としてのリーダーシップと責任を強化することを目標としました。また、派遣団は、EVD流行に対応するため設立された国の調整組織との間で、協力部門とともに協力体制、意思疎通、各部門間の協同作業を強化するために議論の場を持ちました。
ギニアのコナクリでは、対策を実施するための小地域流行調整センターが設置されています。このセンターは、西アフリカ諸国への技術的支援の強化と調和、資源動員を支援するための調整と連携の基盤として機能します。
センターは、優先順位と合意された目的に基づき、限られて稀少な、しかし非常に重要な医療資源を、確実に効果的に配分し利用する責務を負うことになります。重要な支援機能の組織化と協調化、および現場作業は、流行の生じている地域あるいはホットスポットにより近い地域へと軸足を移すことになります。
以上に加えて、地域センターは以下の活動を行います。
・活動維持のため効果的かつ良好な現場の作業環境を確保し、WHOを中心とした国際感染症対策ネットワーク(GOARN)パートナーやネットワークとの連携強化、通信材料や活動の準備、緊急時対応計画、リスクアセスメント、必要に応じた活動のスケーリングを行うために十分な資源と操作支援と資金を確保する。
・行動と管理の継続はもちろんのこと、目標達成や計画、調整、限られた資源を有効利用するために運用期間を定義する。
・コミュニケーション、社会的動員、警戒を要する事例や新たな流行に対する調査、症例の発見、接触者の追跡、サーベイランス、データ管理、患者の治療や管理、物流、備蓄、流行地域への個人防護具の移動等への、直接的人的および物的資源の振り分け
・現場で活動するチームのために、技術的指導や資源、通信サポート、政策決定、報告書を提供する。
WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。
患者数情報の更新
EVDの新たな患者と死亡者について、西アフリカ3カ国ギニア、リベリア、シエラレオネの保健省から報告が続いています。2014年7月6日から8日の間に、死亡者21人を含むEVDの新たな患者44人が3カ国から報告されました。ギニアでは患者1人と死亡者2人、リベリアでは患者11人と死 亡者4人、シエラレオネでは患者32人と死亡者15人です。この人数には、確定例、可能性例、疑い例と死亡者が含まれています。
2014年7月8日までに、3カ国でEVDに感染した患者の累計数は、死亡者539人を含む888人となりました。患者の分布と分類は以下のとおりです。ギ ニア:患者409人(確定例296人、可能性例96人、疑い例17人)・死亡者309人(確定例197人、可能性例96人、疑い例16人)、リベリア:患者142人(確定例70人、可能性例32人、疑い例40人)・死亡者88人(確定例44人、可能性例 28人、疑い例16人)、シエラレオネ:患者337人(確定例298人、可能性例34人、疑い例5人)・死亡者142人(確定例127 人、可能性例11人、疑い例4人)。統計の概要表は以下のとおりです。
2014年7月8日時点のギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD診断確定例、可能性例、疑い例、死亡例
※ 新症例は2014年7月6日から8日までに報告された患者
患者数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、患者や検査データの統合、そして強化サーベイランスにより変化します。記載されているデータは、保健省発表の最も有用性の高い情報に基づいています。
発生数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、患者や検査データの統合、そして強化サーベイランスにより変化しえます。ここに記載されるデータは、保健省発表の最も有用性の高い情報に基づいています。
世界保健機関（WHO）はギニア、リベリア、シエラレオネにおけるエボラウイルス疾患（EVD）の流行状況の監視を継続しています。ギニアでは、この7日間でEVD診断確定例1人が新たに報告されたのみで、最近の傾向として、この地域でのウイルス感染の活動性は低下しています。特に、推奨される流行制御手段に対して抵抗があった地域では、厳重に監視を続けています。リベリアとシエラレオネの傾向は、報告される新規患者と死亡者の数は多く、不安定なままです。現在、EVD流行の中心はシエラレオネのカイラフンとケネマ、リベリアのロファとモンテセラードです。当該国の保健省は、WHOやその協力機関と協働して封じ込め政策を強化しています。
保健部門の対策
この流行の封じ込め対策の一環として、福田敬二医師(WHO事務局長補)とBenido Impouma医師(流行地区のコーディネーター)は、2014年7月7日から10日にかけてシエラレオネとギニアを訪問しました。WHOの派遣団は高水準な政治的会談を行い、政府当局は国家としてのリーダーシップと責任を強化することを目標としました。また、派遣団は、EVD流行に対応するため設立された国の調整組織との間で、協力部門とともに協力体制、意思疎通、各部門間の協同作業を強化するために議論の場を持ちました。
ギニアのコナクリでは、対策を実施するための小地域流行調整センターが設置されています。このセンターは、西アフリカ諸国への技術的支援の強化と調和、資源動員を支援するための調整と連携の基盤として機能します。
センターは、優先順位と合意された目的に基づき、限られて稀少な、しかし非常に重要な医療資源を、確実に効果的に配分し利用する責務を負うことになります。重要な支援機能の組織化と協調化、および現場作業は、流行の生じている地域あるいはホットスポットにより近い地域へと軸足を移すことになります。
以上に加えて、地域センターは以下の活動を行います。
・活動維持のため効果的かつ良好な現場の作業環境を確保し、WHOを中心とした国際感染症対策ネットワーク(GOARN)パートナーやネットワークとの連携強化、通信材料や活動の準備、緊急時対応計画、リスクアセスメント、必要に応じた活動のスケーリングを行うために十分な資源と操作支援と資金を確保する。
・行動と管理の継続はもちろんのこと、目標達成や計画、調整、限られた資源を有効利用するために運用期間を定義する。
・コミュニケーション、社会的動員、警戒を要する事例や新たな流行に対する調査、症例の発見、接触者の追跡、サーベイランス、データ管理、患者の治療や管理、物流、備蓄、流行地域への個人防護具の移動等への、直接的人的および物的資源の振り分け
・現場で活動するチームのために、技術的指導や資源、通信サポート、政策決定、報告書を提供する。
WHOは、この事例に関する現在の情報からは、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易を制限することを推奨していません。
患者数情報の更新
EVDの新たな患者と死亡者について、西アフリカ3カ国ギニア、リベリア、シエラレオネの保健省から報告が続いています。2014年7月6日から8日の間に、死亡者21人を含むEVDの新たな患者44人が3カ国から報告されました。ギニアでは患者1人と死亡者2人、リベリアでは患者11人と死 亡者4人、シエラレオネでは患者32人と死亡者15人です。この人数には、確定例、可能性例、疑い例と死亡者が含まれています。
2014年7月8日までに、3カ国でEVDに感染した患者の累計数は、死亡者539人を含む888人となりました。患者の分布と分類は以下のとおりです。ギ ニア:患者409人(確定例296人、可能性例96人、疑い例17人)・死亡者309人(確定例197人、可能性例96人、疑い例16人)、リベリア:患者142人(確定例70人、可能性例32人、疑い例40人)・死亡者88人(確定例44人、可能性例 28人、疑い例16人)、シエラレオネ:患者337人(確定例298人、可能性例34人、疑い例5人)・死亡者142人(確定例127 人、可能性例11人、疑い例4人)。統計の概要表は以下のとおりです。
2014年7月8日時点のギニア、リベリア、シエラレオネにおけるEVD診断確定例、可能性例、疑い例、死亡例
| 新症例 | 確定例 | 可能性例 | 疑い例 | 総数 | ||
| ギニア | 症例数 | 1 | 296 | 96 | 17 | 409 |
| 死亡例 | 2 | 197 | 96 | 16 | 309 | |
| リベリア | 症例 | 11 | 70 | 32 | 40 | 142 |
| 死亡 | 4 | 44 | 28 | 16 | 88 | |
| シエラレオネ | 症例 | 32 | 298 | 34 | 5 | 337 |
| 死亡例 | 15 | 127 | 11 | 4 | 142 | |
| 総数 | 症例 | 44 | 664 | 160 | 62 | 888 |
| 死亡者 | 21 | 368 | 135 | 36 | 539 |
※ 新症例は2014年7月6日から8日までに報告された患者
患者数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、患者や検査データの統合、そして強化サーベイランスにより変化します。記載されているデータは、保健省発表の最も有用性の高い情報に基づいています。
発生数の総数は、分類変更、後ろ向き調査、患者や検査データの統合、そして強化サーベイランスにより変化しえます。ここに記載されるデータは、保健省発表の最も有用性の高い情報に基づいています。