(No.186)

セネガルにおけるエボラ出血熱の発生例(1) 平成26年8月30日更新

疫学とサーベイランス

 8月30日、セネガルの保健省は、29日に同国で発生したEVD症例の詳細についてWHOに報告しました。
また、WHOはセネガル政府による緊急調査の内容の報告を受けました。ダカールのパスツール研究所で検査が実施され、エボラ出血熱(EVD)の確定診断がなされています。
 患者はギニア国籍の21歳男性です。20日に車でギニアからダカールへ移動し、市郊外の親戚の自宅に滞在していました。
 23日、発熱・下痢・嘔吐の症状を認め、マラリアの治療を受けましたが症状改善せず、その病院を去っています。その後も、患者は親戚の家に滞在し続けていました。調査はまだ始まったばかりですが、患者は親戚の家から他の場所に移動していなかったとのことです。
 26日、同じ症状が継続しているため、感染症専門病院を紹介され入院しました。
 27日、コナクリのギニア当局は、EVD診断確定患者と濃厚接触の一人が、監視システムをすり抜けたことを、ギニアとその周辺諸国の医療施設に警告しました。
 この警告により、ダカールの研究所で検査が実施され、調査が開始され、緊急的追跡調査が実施されました。


保健部門の対策

 WHOは最優先の緊急事態として、セネガルでの初症例の治療を行っています。また本日、担当者はダカールに派遣されました。
 セネガル政府は、緊急に疫学的支援、個人用防護具、衛生キットの緊急的必要性を通知し、WHOはこの要求に対して可能な限り早急に対応する見込みです。