(No.95)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染症確定例(173)-韓国
2015年6月16日更新

 2015年6月13日から16日の間に、韓国の国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO(世界保健機関)に対して、死亡者8人を含む28人の中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を報告しました。 

韓国での流行状況
 現在までに韓国では19人の死亡者を含む154人の感染確定例が報告されています。154人のうちの1人は中国で診断され中国のIHR担当窓口にも報告されています。
 患者の年齢は16歳から87歳で中央値は56歳です。患者の多くが男性(60%)で、医療従事者は14人
(9.3%)です。
 韓国とWHOは共同で高水準のMERS-CoV感染対策を行っています。現在医療施設に関連した感染が
拡がっており、コミュニティで循環している証拠は見つかっていません。

公衆衛生の対応
 韓国政府は症例と接触者の管理活動を強化しました。6月16日現在、5586人の接触者が確認されて
います。(5238人は自宅、348人は施設で健康監視)これらの措置により恐らくは来るべき週で新規
患者の発生を抑えるでしょうが、流行が終息するまで継続しなければなりません。

 韓国政府は、MERS-CoV感染に関する公式情報を韓国語と非韓国語の両方で提供しています。
公式情報は、教育的なキャンペーン、ホットラインの電話番号と政府ウェブサイトなど多種に渡る
コミュニケーションの方法で提供されています。

 2012年9月以降、WHOには全世界で1,321人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、うち466人が関連死しています。

 【出典】
  WHO, Global Alert and Response (GAR).
  Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Republic of Korea,
  16 June 2015
  http://www.who.int/csr/don/16-june-2015-mers-korea/en/

 ※ 韓国における最新の患者数などは、下記のサイトもご参考ください。
  WHO(英語):
   http://www.wpro.who.int/outbreaks_emergencies/wpro_coronavirus/en/
  韓国保健福祉部(ハングル):
  http://www.mers.go.kr/mers/html/jsp/Menu_B/content_B1.jsp?cid=26740