(No.33)

中国における鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例
2017年4月5日更新

 2017年3月31日、中国の国家衛生・計画出産委員会(NHFPC)は世界保健機関(WHO)に対し、同国本土において新たに合計17人の鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例が検査で確認されたことを報告しました。

症例の詳細情報
 発症日は2017年3月6日から24日の範囲です。この17人の感染例のうち3人が女性でした。年齢は35歳から81歳で中央値は53歳でした。症例は次の地域から報告されています;福建省(2人)、広西チワン族自治区(3人)、貴州省(2人)、湖南省(6人)、江蘇省(3人)、浙江省(1人)です。
 報告時点で3人が死亡し、14人が肺炎(4人)か重症肺炎(10人)のいずれかの診断を受けています。16人が家禽か生鳥市場への曝露歴があると報告されており、1人については現在調査中となっています。集団感染例は報告されておりません。
 2013年初頭以来、現在までに鳥インフルエンザA(H7N9)の確定診断患者が合計1,364人報告されています。

公衆衛生上の取り組み
 2016年12月以来のヒト感染例の増加を考慮し、中国政府は国家レベルと地方レベルで以下のような強化策を講じています。
・生鳥市場の管理と地域間輸送に焦点を絞った感染対策の強化を継続しています。
・全ての省において同疾患を警戒し、感染制御と感染予防を完璧に実施するように要請しています。
・最近中部や西部の省においてより多くの症例が報告されており、それらの省における感染制御や感染予防
 の強化のための注意や指導の強化をしています。
・自己防衛の指導と共にリスクコミュニケーションや情報を一般市民に提供しています。
・感染制御や感染予防の指導を規定するために、ウイルスによる汚染範囲やウイルスの変異の規模を明らか
 にし、遡り調査や病原体サーベイランスの強化を行います。

【出典】
Emergencies preparedness, response
Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China
Disease outbreak news
5 April 2017
http://www.who.int/csr/don/05-april-2017-ah7n9-china/en/