(No.18)

中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)-オマーン

3月22日更新

 2018年3月4日、オマーンの国際保健規則担当窓口は中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)の1例を報告しました。

 患者は74歳でバーティナ(Batinah)に住むオマーン国籍の男性で、2018年2月23日に発症しました。患者には最近の渡航歴はなく、既知のMERS-CoV患者や、呼吸器症状のある患者との接触はなく、病があると言われていたラクダの世話をしていました。発症14日前の患者の曝露についての調査は、現在進行中です。

 この患者に先だち、オマーンにおける最も新しいMERS-CoV患者は2017年11月に報告されています。

 世界的にMERS-CoVと検査で診断された患者は2,144人、このうち少なくとも750人が関連死であると世界保健機関(WHO)に報告されています。

患者の詳細

 報告された患者に関する詳細な情報は、別の文書(下記リンク先)で参照してください。
http://www.who.int/entity/csr/don/mersoman.
xls?ua=1


公衆衛生上の取り組み

 (患者の)家族および接触した医療従事者に対して、特定、追跡、フォローアップが現在進行中です。これにはMERS-CoVのスクリーニングが含まれます。特定された全ての接触者は、最終曝露の可能性がある日から14日間、監視されます。

WHOによるリスクアセスメント

 MERS-CoV感染は高い死亡率をもつ重篤な疾患を引き起こす可能性があります。ヒトコブラクダと直接または間接的に接触することで、ヒトはMERS-CoVに感染します。MERS-CoVはヒト-ヒト間で感染伝播する能力が示されています。これまでのところ、非持続的なヒト-ヒト感染は主に医療現場で発生しています。

【出典】
Emergencies preparedness, response
Disease outbreak news
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Oman
15 March 2018
http://www.who.int/csr/don/15-march-2018-mers-oman/en/