黄熱の流行 - ブラジル

CDC Travelers' Health, Outbreak Notice2010年2月26日

流行状況

ブラジル南部全域、特にリオ・グランデ・ド・スル(Rio Grande do Sul)州とサンパウロ(São Paolo)州で、黄熱の患者が発生しています。黄熱は、サハラ以南のアフリカと南米の熱帯地域で発生し、感染した蚊に刺されることによって人に広がります。症状には、突然の発熱、悪寒、頭痛、背部痛、悪心、嘔吐があります。

2008 年12月から2009年4月まで、ブラジルの南端にあるリオ・グランデ・ド・スル州では、黄熱と確定診断された患者20人が報告されました。このうち9人が死亡しました。リオ・グランデ・ド・スル州での黄熱患者の報告は、1966年以降初めての報告でした。ブラジル保健省は、この状況に対応して、黄熱の感染リスクのある地域として、州都であるポルト・アレグレ(Porto Alegre)を含む数ヶ所の自治体を加えました。

2009 年2月から4月まで、ブラジル南部のサンパウロ州では、黄熱と確定診断された患者28人が報告され、このうち11人が死亡しました。患者は、黄熱の感染リスクがあると報告された地域外の自治体で発生しました。ブラジル保健省は、この状況に対応して、黄熱の感染リスクのある地域として、サンパウロ州の数ヶ所の自治体を加えました。

黄熱の感染リスクのある地域

現在、ブラジルでは、以下の州への渡航者に黄熱ワクチン接種を推奨しています。

イグアスの滝を訪れる渡航者に対しても、ワクチン接種が推奨されています。

ブラジル国内の、黄熱の感染リスクのある地域については、以下の地図を参照してください。

ブラジルの黄熱のリスク地図 (CDC、英語)

州内の一部地域で流行している州の、特定の自治体での黄熱の感染リスクについての情報は、ブラジル保健省の、黄熱リスク地域を検索するためのポータルサイトを参照してください。

ブラジル保健省のポータルサイト (ポルトガル語)

渡航者に対する推奨

ブラジルでは、現在、入国に際し、黄熱ワクチン接種を要求していません。しかし、黄熱の感染リスクのある地域に渡航する前には、黄熱ワクチン接種が強く推奨されます。

黄熱は、感染した蚊に刺されることによって広がりますので、渡航者は、蚊に刺されないように予防手段を講じることについても注意が必要です。

詳しくは、こちらをご覧ください: