髄膜炎菌感染症の流行-チャド

WHO(GAR)  2010年4月2日

チャドの保健省は、今年1月4日から3月28日にかけて髄膜炎菌感染症が疑われる1531例を確認し、そのうち151例が死亡したと報告しました(致死率10%)。現在までのところ7つの地域(Bébidja, Bédjondo, Béré, Doba, Dono-Manga, Goundi, Laï)で流行閾値を越え、他の3つの地域(Bénoye, Laokassi, Sarh)で警戒閾値を越えたことが確認されています。

髄液を検査したところ、67例はラテックステストで髄膜炎菌のserogroup Aが陽性となり、14例は髄膜炎菌のserogroup W135がラテックステストおよび培養で陽性となりました。

このことから今回の流行は地域により流行のタイプが異なることが示唆されました。具体的に示すと、混合流行を起こしている地域(Dono-Manga)と、serogroup A優位(Doba, Bébidja 地区)またはserogroup W135優位(Goundi 地区)の地域があります。

The International Coordinating Group(ICG)on Vaccine Provision for Epidemic Meningitis Controlは3価ACW ワクチンを集団予防接種キャンペーンの一環としてDono-MangaおよびGoundiの流行地域に157,000回分、また、2価のワクチンをDobatoおよびBebidjaに282,000回分提供しました。ワクチンは世界ワクチン免疫同盟 (Global Alliance for Vaccines and Immunization: GAVI) により供給されています。ワクチンキャンペーンはBébidjaとDoba地域では進行中もしくは完了しており、Dono-Manga及びGoundi地域でも近日行われる予定です。

WHO、UNICEF、国境なき医師団、そして国際赤十字社(IFRC)はチャドの保健省と共にワクチンキャンペーンやケースマネージメント、近隣地域のサーベイランスなどの危機管理措置を実行しています。

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外務省チャド共和国