ガラパゴス諸島(エクアドル)でのデング熱

ECDC 2010年5月20日

流行状況

2010年4月以来、エクアドルのガラパゴス諸島のSan Cristobal島で、デング熱が集団発生していることが、マスコミやいくつかの違う情報源によって報告されています。これまでに制御手段が講じられており、殺虫剤の撒布や貯蔵水タンクの幼虫殺虫剤処理など、蚊の生育環境の制御が実行されています。この集団発生について、EU諸国のウェブサイトのいくつかが推奨事項を掲載しています。

エクアドル

エクアドルではデング熱は流行しており、毎年集団発生がみられます。ガラパゴス諸島では、2002年にデング熱の発生が初めて報告されました。しかし、このように大規模な集団発生がみられるのは異常です。

渡航者へのアドバイス

デング熱は昆虫で媒介される疾患で、通常熱帯シマカ(Aedes aegypti)に刺されることで感染します。この疾患は発熱、頭痛、体の疼痛などの症状を示す急性疾患として発症し、すべての年齢の人が感染します。症例のごく一部で、時に死亡することもある出血性症状を呈します。エクアドルおよびガラパゴス諸島は、EU市民がよく行く旅行地であることから、ECDCはこの国に旅行する人に対して、旅行前に現在の流行状況についてしっかりと情報を伝えるように強調したいと考えます。さらに、デング熱には特異的な治療法がないことから、旅行者が昆虫忌避剤を使用したり、長袖のシャツ、ズボンを着たりするなど、蚊に対する防護手段をとるように推奨します。

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