ガーナにおける偽造抗マラリア薬の流通

ガーナ食品および薬剤に関する委員会（The Food and Drugs Board: FDB）　2010年11月4日

ガーナ食品および薬剤に関する委員会（FDB）は、同国で流通している抗マラリア薬について、偽造薬や基準以下の薬剤があることについて、プレスリリースを行いました。

抗マラリア薬について、公立病院、私立病院、小売薬局、認可を受けた薬品店、そして卸売業者に対して、FDB地域事務局所属の職員が、薬の品質についてのチェックを行いました。アメリカ合衆国米国薬局方（United States Pharmacopeia）USAIDの援助の下、FDBが行った実験室分析で、抗マラリア薬のサンプルに偽造薬あるいは基準以下の薬剤があり、その品質や安全性および効力に問題があることがわかりました。
WHOによると、偽造薬とは、「故意にあるいは詐欺を目的に、薬の内容や成分が表示内容と異なるものとされた薬剤」と定義されています。偽造はブランドものの薬、ジェネリック薬品の両者でみられ、正しい成分のもの、活性成分がないもの、活性成分が不十分なもの、パッケージを偽ったものなどがあります、これに対して、基準以下の薬剤とは、必要な標準品質が満たせていない薬を言います。偽造薬にしても基準以下薬剤にしても使用には適しません。
偽造された抗マラリア薬のバッチナンバーは以下のものになります。

Artesunate剤のオリジナルの製造業者、Metakelfinの製造業者は、それぞれ、中国のGuilin Pharmaceutical Company Limited、ニューヨークPfizer Inc.承認のPharmacia& Upjohnです。
破廉恥な業者がこのような偽造抗マラリア薬を、オリジナル製品と同じように見せかけるために、梱包を変えています。
この2種類の偽造製品が、試験結果に適合することを示す、正式な本物の製品にみられる重要な特徴が無いことが示されました。
FDBはその地域事務局に対して、この偽造薬を直ちに、また確実に、小売業および市場から撤収するように指示しました。

また、FDBの登録を受けていない、以下の基準以下の静脈注射製剤も、2005年1月以来ガーナではクロロキンが抗マラリア薬として製造が中止されているにもかかわらず、市場に出回っていることが分かりました。

FDBはこれらの薬をとり扱っている製造業者や輸入業者に対して、基準以下の抗マラリア薬を流通市場から回収するように指示し、FDBに対してこの発表から10日以内に完全な製品リコール報告書を提出するように求めました。
一般の人たちは、上に掲げられたバッチナンバーの製品を使わないように、またこのような薬品を売ろうともちかけてくる者がいれば、FDB地域事務局に連絡するようにしてください。
また、卸売業者、薬剤、また認可を受けた薬品店は、このような（特定のバッチナンバーの）薬品が在庫にあるならば、すぐに輸入業者、販売業者、製造業者あるいはFDBに返却知ることが求められます。
FDBは公衆衛生と公衆の安全のためにこのような製品を市場から直ちに引き上げるように伝えました。
一方、FDBは偽造薬、非基準薬の製造業者や輸入業者に対して、必要な規制手段を講じています。
DR.STEPHEN K. OPUN

• CDC:Travelers' Health- Yellow Book Perspectives:Counterfeit Drugs（日本語訳、英文）
• CDC:Counterfeit Drugs and Travel（英文）
• CDC:Counterfeit and Substandard Antimalarial Drugs（英文）

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