カメルーンでのコレラ流行

フランス公衆衛生院 2011年03月22日

カメルーン保健当局は、政治上の首都であるYaoundeで、2011年2月半ば(2011年7週)以降に、コレラのアウトブレイクがみられていると報告しました。
中央州での患者数は計162症例(Yaoundeの症例が84%)で、14症例が死亡しました(致死率8.6%)。
この地域は、2010年5月に1971年以来最大のコレラのアウトブレイクが生じた際に、新たな感染地域となりました(週報No.259[PDF形式:173KB]参照)。
カメルーンの10州のうち8州で感染が発生しました。2010年に感染が最も多かったのは、北部地域(北部州および極北州)でした。2011年では、感染が最も多い地域は、西部地域(沿岸州)です。
2010から2011年にかけて報告された、累積症例数は12,800例で、742の死亡例が含まれます。

  • 2010年5月から12月にかけて、集中豪雨を背景に、10,759症例(内657例が死亡、致死率6.1%)が報告されており、カメルーン北部からの症例が92%以上を占めました。
  • 2011年1月から3月21日にかけて、2052症例(内85例が死亡、致死率4.1%)が報告されました。その半数は、経済上の首都であるDoualaのある沿岸州からのものでした。
  • Doualaでは、コレラの流行は数カ月以来上昇傾向にあり、現在、1週間あたり120から130症例が報告されています。

コメント

コレラは、カメルーンでは地域感染および流行を示す疾患です。
コレラ流行は、特に雨期に際して、その地域のきれいな水へのアクセスが悪いこと、医学および公衆衛生インフラストラクチャの崩壊に関連して生じます。
カメルーンでのコレラの流行は、コレラのアウトブレイクが、ガーナ、コートジボワール、コンゴ民主共和国など、他の西アフリカおよび中央アフリカ諸国で報告される際に生じます。
今後、流行状況は、フランスとカメルーンとの貿易の重要性、およびこの流行の規模を考慮して、注意深くモニターされことになります。