スウェーデンでのクリプトスポリジウム症のアウトブレイク

ECDC 2011年04月01日

2010年11月に、北スウェーデンÖstersundで、Cryptosporidium hominisによる胃腸炎のアウトブレイクが報告されました。 患者数は計約12 ,700例で、クリプトスポリジウムが174症例からのサンプルで検出されました。水の供給源について検査が行われ、生水および飲用水の両方でクリプトスポリジウムが陽性でした。疑われる汚染源は、飲用水が取水される湖に通じる小川に、汚水処理されることなく直接流入した汚水と考えられました。このことから、Östersundの住民に対しては、水を飲む前に水を煮沸させるように勧告が発令されました。UV光フィルターの使用や給水地域に対する防護の強化などの、予防制御手段が実行されました。飲用水に対する煮沸勧告は、2011年2月に取り下げられました。

Östersundでは12月1から5日にかけて、バイアスロンのワールドカップが開催されましたが、関係者に対しては、水道水を飲まないように情報が提供されていました。しかし、スウェーデンチームの選手数人は、この事件に先だって、大会前の強化合宿に参加している間に感染を受けました。