ウクライナにおけるコレラの発生について

ProMed Mail2011年6月3日

KyivPost 2011年6月1日

http://www.kyivpost.com/news/nation/detail/105795

ドネツク地方の衛生疫学局のウェブサイトに掲載された情報によると、2011年6月1日までに、コレラ4症例がマウリポリ(ドネツク地方)で届出され、さらに1名が疑い症例として入院しました。

このレポートは、全ての患者が入院して必要な医学的処置を受けており、経過は良好であるという内容でした。

さらに、この町では環境の中で原因であるコレラ菌の伝播をモニターするための専門委員会が活動しています。特に、委員会は、飲料水、屋外の貯水池、排水、食品、魚類を選択して調べており、腸疾患やコレラ様徴候を示した患者を調べています。

「非O1 Vibrioが中央市場の魚(ニシン類)から検出されました。これはコレラの原因とはならないものですが、急性の腸疾患の原因とはなりえます。検査はいまも続けられています。」とウェブサイト情報には記載されています。

当局はドネツク地方の行政区域に隣接するアゾフ海の内湾の水を使用したり釣りをして遊ぶことは2011年6月1日以降禁止しています。

新華網 2011年6月2日

http://news.xinhuanet.com/english2010/health/2011-06/02/c_13908139.htm

ウクライナ東部ドネツク地方のマウリポリ市で、5人目のコレラ症例が確認され、ウクライナ保健省の報道局が2011年6月2日にそのことを発表しました。

当発表によると、その患者は急性腸感染症で2011年5月30日に入院しました。2011年6月2日にその患者に対してコレラとの診断がなされました。医師によれば、その患者は必要な治療を受けており、健康上の問題はないとのことです。

マウリポリでは2011年5月29日以降、あわせて13人がコレラの疑いで入院しています。4人の市民は、アゾフ海の魚を食べたか、水を飲むことによりこの病気に感染しました。ウクライナ政府は、これらの患者の発生に伴い、アゾフ海での釣りを一時的に禁止しています。

2011年6月1日、ロストフ地方南部のロシアの消費者保護局は、隣接するドネツク地方におけるコレラのアウトブレイクを受けて、ウクライナとの出入国管理を強化しました。