腸管出血性大腸菌(EHEC)感染のクラスターについて

フランス公衆衛生院 2011年6月28日

6月22日、アキテーヌ地域圏のボルドーにある2つの病院が6例の血性下痢症と2例の溶血性尿毒症症候群(HUS)の症例を報告しました。このクラスターの感染源を同定するため、疫学的調査がただちに実施されました。

6月28日現在では6月22日以降8例のHUSと8例の血性下痢症が認められています。

16例のHUSまたは血性下痢症のうち、11人がボルドーのBègles.小児レジャーセンター(CLPE)での食事会に参加していました。これら11人のうち7人が女性で4人が男性であり、年齢は31歳から64歳です。そのうち9人が芽野菜を摂取したことが報告されています。のこりの2人については、芽野菜を摂取したかどうかはいまのところわかっていません。

HUSを呈している患者のうち4人からO104:H4系統のEHEC感染が確認されました。その他の患者に関する微生物学的診断結果はまだ出ていません。これらの患者から分離されたO104:H4系統のEHECは、2011年5~6月にドイツで芽野菜の消費によって引き起こされたEHEC感染の大規模な流行を引き起こした系統と同じ特徴を有しています。

このレジャーセンターの食事会に参加した全ての人に対してコホート研究が、本件に関する疫学的かつ医学的な調査結果を記録するために行われることになっています。

この食事会で摂取された芽野菜(マスタード、コロハ種子、ルッコラ)の産地を同定するためのトレース調査が行われています。また、芽野菜から採取された試料に関する微生物学的解析が行われています。