コンゴ民主共和国(DRC)とコンゴ共和国におけるコレラの集団発生について

コンゴ川沿いでコレラが発生しているとの報告があり、コンゴ民主共和国(DRC)とコンゴ共和国で感染が生じています。

コンゴ民主共和国では、2011年3月に発生が報告され、この3~4週間に増加しており、バンドゥンドゥ、エクアトゥール、キンシャサ、Pオリエンタル(Bandundu, Equateur, Kinshasa, P Orientale)の4つの州で感染が生じています。2011年7月20日時点で、265例の死亡例を含む合計3,896症例が報告され、全体の致死率は7%です。

コンゴ共和国では、2011年6月14日から7月20日の期間で6例の死亡例を含む合計181症例が、4つの州(ブラザビル、キュベット、リクアラ、プラトー(Brazzaville, Cuvette, Likouala and Plateaux))から疑い例として報告されています。これらの症例の致死率は3%です。ブラザビル州とリクアラ州の4症例は、研究所でコレラと確定されています。

コンゴ川沿いで、さらに感染が拡大するリスクが高い状態です。このアウトブレイクは新たな場所、特にキンシャサの安全な水の供給が不十分な大規模集団で広がっていることが報告されています。

この流行に対応して、コンゴ民主共和国およびコンゴ共和国の両政府、国際機関、非政府組織は監視(サーベイランス)と症例の管理、健康増進活動を感染地域で強化してきました。加えて特定の地域でコレラ治療センターを設立しました。

WHOはコンゴ民主共和国において、今後数週間に起こりうる緊急のニーズを特定するため、迅速なリスク評価を実施しています。上記の業務を支援するため2名の疫学専門官と1名の健康増進員、1名のロジスティクス担当者がキンシャサへ配備されています。