鳥インフルエンザ カンボジアの状況(アップデート5)

WHO(GAR) 2011年08月02日

2011年8月2日、カンボジア王国の保健省(MoH)は、1例の鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスによる人への感染確定症例を発表しました。

この症例はBanteay Meanchey州.Mongkul Borei郡,のRohath Teukコミューン、Chork Reaksmey村の4歳女児です。この女児は7月11日に発症し、当初村の民間開業医のもと治療を受けていましたが,効果がなく、その後7月18日Jayavarma VII病院に入院しました。入院から2日後の7月20日、死亡しました。

この村では複数の家禽の死亡が報告されており、この女児は死んだ家禽との接触〔暴露〕があったと報告されています。この女児はカンボジアでH5N1ウイルスに感染した17例目の症例で、この疾患の合併症により死亡した15例目の症例となりました。カンボジアで今年H5N1に感染した人の7症例がすべて死亡しています。国と地域のRapid Response Team(RRT)はアウトブレイクの調査を行い,国の治療プロトコルに沿って対応しています。

地域の医療センターで、ILIの活動性が増加したり、発生した村からSARI症例の数が増加したという証拠はありません。患者に接触のあった13人についてA/H5N1インフルエンザの検査が行われましたが、すべて陰性でした。さらに2週間、地域の医療センターや病院で、さらに2週間ILIやSARIのサーベイランスが強化されます。健康教育による啓発は、地域の中で継続されています。

図.カンボジアとその周辺国の地図

WHOに報告された鳥インフルエンザ確定例(2011年8月2日現在)

図.WHOに報告された鳥インフルエンザ確定例

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