ギリシャ渡航におけるマラリア予防についての推奨(更新情報)
2011年10月25日 CDC(原文〔英語〕へのリンク)
CDCはギリシャのマラリア症例について最新情報の報告を受けています。ギリシャ保健省の最近の発表によりますと、2011年9月27日以降マラリア流行地域への渡航歴のない合計20名のマラリア症例が報告されています。加えて、輸入例か地域感染か確定されてはいないが、マラリア流行国から来た16名がマラリアと診断されています。
すべての症例は三日熱マラリアと診断されています。大多数(20例)はギリシャ南部の特にラコニア地区で発生しました。他の症例はエヴィア/ユービア(中央ギリシャ地方の東部の島)、東アッティカ、ヴォイオティア、ラリッサ地方(地図参照)で発生しました。
ギリシャCDCは、ヨーロッパCDCとの協力を継続し、監視システムの強化、患者発生地域での蚊のコントロール強化、マラリアの早期診断と治療に関する医療提供者や病院側の意識を高め、蚊に刺されないよう予防について国民へ教育を行っています。
ラコニア地区でのマラリア伝搬の根拠により、CDCはラコニア地区への旅行者に対しマラリア予防薬の服用を推奨します。
推奨されるマラリア予防薬は次のものが含まれます。
・マラロンatovaquone-proguanil (Malarone ®)
・ドキシサイクリンdoxycycline
・メフロキンmefloquine
・プリマキンprimaquine
※注意:プリマキンは、グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症の人へは禁忌。もしプリマキン使用の際は、事前にG6PD欠損症でないかスクリーニングされるべきです。
エヴィア/ユービア、東アッティカ、ヴォイオティア、ラリッサ地方については、現時点で症例数は限られているためマラリア予防薬は推奨されません。
蚊よけ対策は上記のマラリア症例が発生したすべての地域でとられるべきです。対策には次のものも含まれます。
- 外出時には虫除け剤を使用する。
- エアコンが完備されているか網戸の備わった場所へ滞在する。
- 蚊に刺されやすい時間帯(夕方や明け方)には殺虫剤をしみこませた蚊帳を使用し就寝する。
新しい情報が入り次第この情報は更新されます。
マラリア予防薬、蚊よけ対策を含むマラリアについての追加情報はこちら
:CDC Malaria website〔英語〕
出典
CDC:New Malaria Recommendations for Greece
http://www.cdc.gov/malaria/malariagreece.htm
地図