アジアにおける手足口病について(4)

2011年11月8日 WPRO(原文[英語]へのリンク)

2011年10月29日現在、最新データは国により様々です。

ベトナムでは、手足口病(HFMD)の活動性が継続しています。シンガポールでは、警戒レベルをわずかに上回っています。日本、韓国、香港では、HFMDの症例報告数は減少傾向にあります。低い活動が継続しています。日本のHFMD症例のほとんどは、コクサッキーウイルスA6群(CA6)ですが、ベトナムやマカオでは、HFMDに関連するエンテロウイルス71(EV71)の割合が高くなっています。

アジアにおける手足口病について。2011年10月29日現在。

中国
2011年1月から9月までに、1,217,768人(うち399人死亡)のHFMD症例が報告されています。6月をピークとして、毎月の報告症例数は減少しています。8月の報告数が132,154名だったのに対し、9月は120,802名となっています。

香港(中国)
2011年10月15日時点で、353人の入院患者が報告されています。定点報告に基づき、一般外来診療所では1,000受診者数当たり0症例、一般開業医では1000受診者数当たり2.3症例となっています。

マカオ(中国)
2011年1月から9月までに、1,017人のHFMD症例が報告されています。しかし、毎月の症例数は現在わずかに増加しています(7月184症例、8月83症例、9月102症例)。

日本
HFMDサーベイランスは、定点報告により実施されています。324,987症例が2011年10月30日までに定点報告されています。症例報告数の傾向は、過去8週間で減少しています。10月24日から10月31日で、3,510症例(定点あたり1.12件)が報告されています。

韓国
HFMDサーベイランスは、定点報告により実施されています。定点報告に基づいて、10月16日から10月22日で、外来患者1,000人あたり0.7症例、10月22日の最終週で、外来患者1,000人あたり9.1症例です。

シンガポール
2011年10月29日時点で、16,509人のHFMD症例が報告されています(2010年同時期は27,880症例)。10月23日から10月29日で、597症例と警戒レベルをわずかに上回っています。

ベトナム
2011年1月1日から11月3日までに、84,812HFMD症例(うち142人死亡)が全63省と都市から報告されています。症例のほとんどは南部地方で、国内感染症例の67.4%、国内死亡例の88.1%を占めています。死亡例は主に男児(70%)、そして3歳未満の小児(82%)で発生しています。2,282サンプルテストのうち、54%がEV71陽性、46%が他のEVでした。

出典

WPRO:Hand, Foot and Mouth Disease(HFMD)
http://www.wpro.who.int/health_topics/hfmd/