アジアにおける手足口病について(更新8)

2012年6月26日 WPRO(原文〔英語〕へのリンク

各国の手足口病(HFMD)の活動性は様々です。
マカオとシンガポールでは症例数が減少し始めましたが、中国と韓国では増加しています。ベトナムでは活動性のレベルは高いものの、症例数は減少し始めました。日本では活動性のレベルは低い状態のままですが、HFMDの活動性が増加し始めています。

図.アジアにおける手足口病について

中国:全体的にレベルは増加しています。2012年5月末までに889,909例(うち244人死亡)が報告されました。症例報告数は2012年3月に増加し始めました。2012年のこれまでの月間症例報告数は、2010年以降最も多くなっています。

香港(中国):全体的にレベルは安定しています。2012年6月16日までに病院当局に報告された手足口病の入院患者は211人です。6月16日までの週の定点報告では、一般外来診療所で1,000受診者当たり0.1例、一般開業医で1,000受診者当たり2.1例です。

マカオ(中国):全体的にレベルは減少しています。2012年6月14日までに、878例が報告され、週単位の症例報告数は過去3週間で減少しています。

日本:手足口病のサーベイランスは、定点報告で実施されています。全体的にレベルは低い状態のままですが、最近の数週間で増加傾向にあります。2012年6月10日までに、定点医療機関から9,526例が報告されています。6月4日から6月10日までの1週間に811例(定点当たり0.26例)が報告されています(5月28日から6月3日までの1週間は定点当たり0.21例でした)。

韓国:手足口病のサーベイランスは、定点報告で実施されています。最近の数週間で増加傾向にあります。2012年6月10日から6月16日までの週の外来患者1,000人あたり14.9例です(5月20日から5月26日の週の外来患者1,000人あたり4.9例でした)。累計で、6月9日までの外来患者1,000人あたり1.6例です。

シンガポール:過去4週間で減少傾向にあります。2012年6月16日までに24,099例、6月10日から6月16日までに908例が報告され、流行閾値(780例/週)をまだ超えています。

ベトナム:全体的にレベルは高い状態が続いています。2012年6月10日までに63省から57,809例(うち29人死亡)が報告されています。

出典

WPRO:Hand, Foot and Mouth Disease(HFMD)
Situation Updates(26 June 2012)

http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/26Jun2012_BiweeklyHFMD.pdf[PDF形式:178KB]