デング熱流行状況 -アジア WPRO(更新18)

2012年9月20日 WPRO(原文[英語]へのリンク[PDF形式:210KB]

デング熱の活動性は国によって異なっています。オーストラリア、カンボジア、ラオス、マレーシア、フィリピン、ベトナムでは、2012年は2011年の同時期に比べ、症例報告数が多いですが、オーストラリア、カンボジア、フィリピン、シンガポールでは減少傾向にあり、マレーシアでは全体的に低いままです。ベトナムとラオスでは高い活動性が続いています。

図,デング熱流行状況,アジア

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2011年と2012年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
*オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

オーストラリア
2012年8月31日までに、1,223例が報告されています。症例報告数は2012年1月以降、減少しており、7月と8月は安定しています。2011年の同時期は567例でした。

カンボジア
2012年8月28日までに、31,061例(うち127人死亡、CFR(致死率)0.4%)が報告され、季節的な基準値を超えた状態が続いていますが、活動性は減少しています。2011年の同時期は11,017例(48人死亡、CFR 0.4%)でした。

ラオス
2012年9月8日までに、4,613例(うち10人死亡、CFR 0.2%)が報告されました。2011年の同時期は2,195例でした。症例数は高い値を示し、活動性は増加しており、全国的に警戒水準に入ったままです。

マレーシア
2012年9月8日までに、15,268例(うち27人死亡、CFR 0.2%)が報告され、低い活動性が続いています。2011年の同時期は13,743例(22人死亡、CFR 0.2%)でした。

フィリピン
2012年8月25日までに、87,649例(うち522人死亡、CFR 0.6%)が報告され、最近、活動性の減少がみられています。2011年の同時期は78,218例(うち469人死亡、CFR 0.6%)でした。

シンガポール
2012年9月8日までに、3,109例が報告され、毎週の症例数は減少し続けており、警戒水準を下回ったままです。2011年の同時期は4,131例でした。

ベトナム
2012年7月31日までに、36,547例(うち27人死亡、CFR 0.1%)が報告されています。2011年の同時期は29,487例(うち28人死亡、CFR 0.1%)でした。症例数は6月の7,929例に比べ、7月は9,877例であり、増加しています。

出典

WPRO:Dengue Situation Update,20September2012
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Dengue.Biweekly.20Sep2012.pdf[PDF形式:210KB]