デング熱流行状況 -アジア WPRO(更新22)

2012年12月11日 WPRO(原文[英語]へのリンク

デング熱の活動性は国によって異なっています。オーストラリア、カンボジア、ラオス、マレーシア、フィリピン、ベトナムでは、2012年は2011年の同時期に比べ、症例報告数が多いですが、オーストラリア、カンボジア、ラオス、シンガポールでは、最近は減少傾向にあります。マレーシアでの増加は小さいですが、ベトナムでは大幅に増加しています。

図,デング熱流行状況,アジア

この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2011年と2012年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
※オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

オーストラリア
月別の傾向は10月から11月にかけて減少しました。11月30日までに、1,397人が報告されています。

カンボジア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けています。11月27日までに、41,124人(うち178人死亡、CFR(致死率)0.4%)が報告されました。2011年の同時期は15,648人(71人死亡、CFR 0.5%)でした。

ラオス
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けています。12月1日までに、9,072人(うち18人死亡、CFR 0.2%)が報告されました。2011年の同時期は3,674人(7人死亡、CFR 0.2%)でした。全国的に警戒水準に入ったままです。

マレーシア
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しましたが、レベルは低いままです。12月1日までに、19,920人(うち33人死亡、CFR 0.2%)が報告されました。2011年の同時期は18,097人(33人死亡、CFR 0.2%)でした。

フィリピン
過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けています。11月3日までに、144,305人(うち757人死亡、CFR 0.5%)が報告されました。2011年の同時期は111,231人(うち608人死亡、CFR 0.6%)でした。

シンガポール
過去3週間の推移をみると、週別の傾向はわずかに減少しました。12月1日までに、4,217人が報告されました。毎週の症例数は、警戒水準を下回ったままです。

ベトナム
月別の傾向は、10月(8,493人)から11月(11,338人)にかけて増加しました。11月30日までに、71,543人(うち61人死亡、CFR 0.1%)が報告されています。2011年の同時期は59,430人(うち52人死亡、CFR 0.1%)でした。

出典

WPRO:Dengue Situation Update,11December2012
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html