デング熱流行状況 -アジア WPRO (更新2)

2013年3月7日 WPRO(原文[英語]へのリンク

デング熱の活動性は国によって異なっています。カンボジア、ラオス、シンガポールでは、2013年は2012年の同時期に比べ、症例報告数が多くなっています。最近の傾向は、オーストラリア、カンボジア、フィリピンでは減少していますが、ラオス、マレーシア、シンガポールでは増加しています。ニューカレドニアでは、活動性が続いています。ソロモン諸島では、臨床症状を呈するデング熱患者が300人を超え(死亡なし)、流行が続いています。

2013年3月7日更新

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この表は報告症例数です。デング熱の報告は国により異なり、各国のサーベイランスシステムが変更されても、上記の数値に反映されていません。2012年と2013年の報告症例数はそれぞれ同期間です。
* 最近の傾向は各国の過去3週間の推移です。
**オーストラリア:Aedes aegyptiAedes albopictusはクイーンズランド北部とトレス海峡諸島にのみ生息しています。

  • オーストラリア

月別の傾向は、1月から2月にかけて減少しました。2月は251人が報告されました。2012年の同時期は484人でした。

  • カンボジア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少し続けています。2月13日から19日までの週に、81人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は65人でした。2月19日までの累積報告数は797人です(死亡1人、CFR(致死率)0.1%)。

  • ラオス

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。2月16日から22日までの週に、139人(死亡1人)が報告されました。2012年の同時期は31人(死亡なし)でした。患者数は流行警戒水準を超えています。2月22日までの累積報告数は1,070人です(死亡2人)。

  • マレーシア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向はわずかに増加しました。2月17日から23日までの週に、477人(死亡なし)が報告されました。2012年の同時期は602人(死亡2人)でした。2月23日までの累積報告数は3,938人です(死亡8人、CFR 0.2%)。

  • フィリピン

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は減少しました。2月23日までに、13,765人(死亡63人、CFR 0.5%)が報告されました。

  • シンガポール

過去3週間の推移をみると、週別の傾向はわずかに増加しました。2月17日から23日までの週に、297人が報告されました。2012年の同時期は51人でした。患者数は流行閾値を超えています。2月23日までの累積報告数は1,984人です。

  • ベトナム

月別の傾向は、2012年11月(10,063人)から12月(7,495人)にかけて減少しました。12月31日までに、86,026人(死亡80人、CFR 0.1%)が報告されています。2011年の同時期は69,878人(死亡61人、CFR 0.1%)でした。

  • ニューカレドニア

過去3週間の推移をみると、週別の傾向は増加しました。今年第9週に642人が報告されました。3月4日までの累積報告数は3,217人です。

出典

WPRO:Dengue Situation Updates,7March2013
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/DengueSituationUpdates/en/index.html