2013年のニュース

世界におけるインフルエンザ流行状況 (更新15)

2013年8月2日 WHO ( 原文〔英語〕へのリンク )

要約

北半球の温帯地域におけるインフルエンザの活動性は依然としてシーズンオフの水準でした。米国では、今年に入って6月に初めての患者が報告されてから現在までにインフルエンザA(H3N2)vに感染した患者が14人報告されました。詳細は米国疾病予防管理センター(CDC)のホームページを参照してください。
 http://www.cdc.gov/flu/swineflu/h3n2v-cases.htm

 アジアの熱帯地域のほとんどではインフルエンザの活動性は低下しましたが、カンボジア、インドとベトナムでは、インフルエンザA型の活動性が増加しているいくらかの兆候があります。中米とカリブ海諸国では、コスタリカ、エルサルバドルとニカラグアにおけるインフルエンザの活動性が増加し続け、キューバでは依然として高い水準であり、ドミニカ共和国では減少しました。南アメリカ大陸の熱帯地域では、ほとんどの国でインフルエンザA(H1N1)pdm09が優勢になりましたが、エクアドルではRSウイルスが主に検出されました。

 南半球のインフルエンザ活動性は、南米の熱帯地域と南アフリカでは6月下旬にピークへ達しました。これらの全ての地域で、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09が関係した伝播でした。オーストラリアとニュージーランドではいくつかのインフルエンザウイルスが検出されていますが、前年よりもインフルエンザ様疾患(ILI)の割合は低くなっています。

 7月23日時点で、中国でインフルエンザA(H7N9)に感染した患者は134人と報告されました。詳細はWHOのウェブサイトを参照して下さい。
 
http://who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html

北半球の温帯地域

北米

 北米におけるインフルエンザの活動性は、ほとんどの地域で依然として低い水準でした。

 カナダでは、インフルエンザの活動性は依然としてシーズンオフの水準でした。米国では、インフルエンザの活動性は依然として低く、シーズンオフの水準でした。米国では、今年6月に初めてインフルエンザA(H3N2)vに感染した患者が発生してから、14人が報告されました。詳細は米国疾病予防管理センター(CDC)のホームページを参照してください。
 http://www.cdc.gov/flu/swineflu/h3n2v-cases.htm

ヨーロッパ

 ヨーロッパにおけるインフルエンザの活動性は、依然としてシーズンオフの水準でした。ILIとARIの受診率は、ヨーロッパのすべての国で低い水準でした。定点機関で採取された検体でインフルエンザが陽性となった検体はありませんでした。

アフリカ北部と西アジア

 アフリカ北部と西アジアにおけるインフルエンザの活動性は低い水準です。西アジアのほとんどの国では、シーズン中インフルエンザA(H1N1)pdm09が検出されました。しかし、ヨルダンでは、大部分がインフルエンザB型であったと報告されました。

北アジア

 アジアの温帯地域では、ほとんどの地域でインフルエンザの活動性が5月下旬からシーズンオフの水準です。

 7月23日現在、インフルエンザA(H7N9)の患者が134人報告されており、そのうち43人が死亡しました。詳細な情報と更新情報は、WHOのウェブサイトを参照して下さい。
 http://who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域 (中米、カリブ海諸国)

 カリブ海諸国と中米におけるインフルエンザの活動性は、コスタリカ、エルサルバドル、ニカラグアで増加し続け、キューバでは依然として高い水準ですが、ドミニカ共和国の活動性は減少しました。この地域では、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザA(H3N2)がともに伝播していると報告されました。

 コスタリカとエルサルバドルにおけるインフルエンザの活動性は増加し続け、インフルエンザA(H1N1)pdm09が最も一般に検出されるようになっています。また、ニカラグアでは、陽性となった検体の割合が急激に増加し、6月中旬は15.6%でしたが、最近の週では41.1%だと報告されました。インフルエンザが陽性となった検体の30%の中では、2/3がインフルエンザA(H3N2)で、1/3がインフルエンザA(H1N1)pdm09でした。キューバにおけるインフルエンザの活動性は依然として高い水準でしたが、6月中旬以降減少しました。検査された589検体のうち、33.3%がインフルエンザウイルスに陽性でした。インフルエンザA型陽性検体のうち、73.5%がインフルエンザA(H1N1)pdm09で、26.5%がインフルエンザA(H3N2)でした。キューバでは、ライノウイルスとパラインフルエンザウイルスも流行し続けました。ドミニカ共和国でも、インフルエンザの活動性は減少し始めています。検査された157検体のうち、インフルエンザが陽性となった検体の割合が、6月中旬の45.9%から最近の週には29.6%まで減少し、検出されたのはほとんどがインフルエンザA(亜型不明)でした。

 南米の熱帯地域ではインフルエンザ伝播は一般的に低い水準ですが、この地域ではインフルエンザA(H1N1)pdm09が依然として主に検出された呼吸器疾患を起こすウイルスでした。

中部アフリカの熱帯地域

 中部アフリカの熱帯地域の多くの国では、インフルエンザの活動性は低い水準又はなしと報告されました。コートジボワールではインフルエンザB型の活動性が増加し、カメルーンではインフルエンザA(H1N1)pdm09の活動性が増加したと報告されました。マダガスカルにおけるインフルエンザの活動性は、5月末にピークへ達した後、減少し続けています。

アジアの熱帯地域

 南アジアと東南アジアのほとんどの国でインフルエンザの伝播は依然として低い水準ですが、カンボジア、タイとベトナムは例外でした。いずれも、インフルエンザA(H1N1)pdm09よりもインフルエンザA(H3N2)が多く検出されたと報告されました。

南半球の温帯地域

南米の温帯地域

 南米の温帯地域では、インフルエンザの伝播は6月にピークに達してから減少を続け、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09が関係していました。

 アルゼンチンにおけるILI症例数は、過去5年に比べ今シーズンは高い水準でした。しかし、SARIの入院患者数は前年と似たような水準で、ともに減少し続けています。6月上旬に解析された1,408検体のうち、22%がインフルエンザ陽性でした。インフルエンザウイルスが陽性となった検体の中では、インフルエンザA(H1N1)pdm09が大多数で、インフルエンザA(H3N2)は少数でした。

 チリでは国内のILIの受診率は前週に比べ、かなりの減少を示し始めています。依然としてRSウイルスが高頻度に検出されました。採取された2,065検体のうち、8.5%がインフルエンザウイルスが陽性となりました。陽性となった検体の中では、インフルエンザA(H1N1)pdm09が大部分を占め、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型は少数でした。

 ウルグアイではSARIによる入院とSARIに関連したICUへの入院の割合は、最近になってピークに達しました。7月中旬の2週間で、SARI患者から採取された検体の19%はインフルエンザウイルスが陽性でした。陽性検体の大部分が、インフルエンザA(H1N1)pdm09に関係していました。

南アフリカの温帯地域

 南アフリカにおけるインフルエンザの活動性は、6月上旬にピークに達してから減少し続けています。定点機関で採取された検体は、依然としてインフルエンザA(H1N1)pdm09が主に流行しているインフルエンザの亜型であることを示していますが、インフルエンザA(H3)とインフルエンザB型も報告されました。

オセアニア、メラネシア、ポリネシア

 オーストラリア、ニュージーランドと太平洋諸島におけるインフルエンザとILIの活動性は、依然として低い水準のままです。オーストラリアでは7月7日までの週のILI受診率は安定しており、例年のこの時期に比べ、まだわずかに低い水準です。ニュージーランドでは、今年7月15日から21日までの1週間、インフルエンザの活動性は依然として閾値を下回っていましたが、増加傾向にありました。260検体のうち73検体がインフルエンザ陽性であり、インフルエンザB型が35検体、インフルエンザA(H3N2)が15検体、インフルエンザA(H1N1)pdm09が9検体、インフルエンザA型(亜型不明)が14検体でした。

出典

Influenza update  2 August  2013 – Update number 191
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/latest_update_GIP_surveillance
/en/index.html