2013年のニュース

世界におけるインフルエンザ流行状況 (更新16)

2013年8月16日 WHO ( 原文〔英語〕へのリンク )

要約

北半球の温帯地域におけるインフルエンザの活動性は依然としてシーズンオフの水準でした。米国では、インフルエンザA(H3N2)vに感染した患者が6月に初めて報告されてから、現在までに16人報告されました。詳細は米国疾病予防管理センター(CDC)のホームページを参照してください。
 http://www.cdc.gov/flu/swineflu/h3n2v-cases.htm

 アジアの熱帯地域のほとんどでは、インフルエンザの活動性は低下しました。

 中米とカリブ海諸国では、インフルエンザとRSウイルスの伝播は低下傾向を示しました。呼吸器疾患を起こすウイルスとして、主にRSウイルスとインフルエンザA(H1N1)pdm09が報告されました。ニカラグアでは、7月上旬にインフルエンザA(H3N2)による伝播の活動性が急増した後、伝播の活動性は減少しています。

 南米の熱帯地域では、呼吸器疾患を起こすウイルスとして、依然としてインフルエンザA(H1N1)pdm09が最も多く検出されました。ペルーでは、7月中旬にインフルエンザA(H1N1)pdm09の伝播が急増しました。コロンビア、ベネズエラ、ボリビア、ブラジルでは、インフルエンザの活動性は低下しています。

 南回帰線以南の南米と南アフリカでは、インフルエンザの伝播は6月下旬にピークへ達しました。これらのすべての地域では、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09が関係した伝播でした。オーストラリアとニュージーランドではインフルエンザウイルスの検出数とインフルエンザ様疾患(ILI)の割合は例年に比べて低いですが、明らかなピークには達していません。両国とも、インフルエンザA(H1N1)pdm09よりも、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型が多く検出されています。

 8月11日時点で、中国でインフルエンザA(H7N9)に感染した患者は135人と報告されました。詳細はWHOのウェブサイトを参照して下さい。
 
http://who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html

北半球の温帯地域

北米

 北米におけるインフルエンザの活動性は、ほとんどの地域で、依然として低い水準でした。

 カナダと米国のインフルエンザの活動性は、依然としてシーズンオフの水準でした。米国では、6月に初めてインフルエンザA(H3N2)vに感染した患者が発生してから、16人報告されました。詳細は米国疾病予防管理センター(CDC)のホームページを参照してください。 
 http://www.cdc.gov/flu/swineflu/h3n2v-cases.htm

ヨーロッパ

 ヨーロッパにおけるインフルエンザの活動性は、依然としてシーズンオフの水準でした。ILIと急性呼吸器疾患(ARI)の受診率は、すべての国で低い水準でした。定点機関で採取された検体で、インフルエンザが陽性となった検体はありませんでした。

アフリカ北部と西アジア

 アフリカ北部と西アジアにおけるインフルエンザの活動性は低い水準です。西アジアのほとんどの国では、シーズン中、インフルエンザA(H1N1)pdm09が検出されました。しかし、ヨルダンでは、大部分がインフルエンザB型であったと報告されました。

北アジア

 アジアの温帯地域では、ほとんどの地域で、インフルエンザの活動性は5月下旬以降シーズンオフの水準です。

 8月11日現在、インフルエンザA(H7N9)の患者が135人報告されており、そのうち44人が死亡しました。詳細な情報と更新情報は、WHOのウェブサイトを参照して下さい。
 http://who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/en/index.html

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域(中米、カリブ海諸国)

 カリブ海諸国と中米におけるインフルエンザの活動性は減少しました、検査されたインフルエンザウイルスはすべてインフルエンザA型であり、インフルエンザB型は検出されませんでした。エルサルバドル、パナマ、キューバの活動性は減少し、主にインフルエンザA(H3N2)が検出されました。キューバでは、最近、流行しているウイルスの系統が変化し、主に検出されるウイルスは、インフルエンザA(H1N1)pdm09からインフルエンザA(H3N2)に変わりました。ニカラグアでは7月第2週に、主にインフルエンザA(H3N2)による伝播が急増しましたが、その後は低下しました。コスタリカの伝播は依然として高い水準でした。検査された検体の30%がインフルエンザ陽性で、インフルエンザが陽性となった検体は、すべてインフルエンザA型でした。亜型解析されたインフルエンザでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09が最も多くみられました。

 南米の熱帯地域では、インフルエンザの伝播は全体的に減少しましたが、ペルーでは7月中旬にインフルエンザA(H1N1)pdm09の伝播が急増しました。この地域では、主に検出された呼吸器疾患を起こすウイルスは、依然としてインフルエンザA(H1N1)pdm09でした。ボリビア、ブラジル、コロンビア、ベネズエラにおける活動性は低下しました。

中部アフリカの熱帯地域

 カメルーン、コートジボワール、ガーナ、ケニアでは、インフルエンザの活動性は低い水準でした。コートジボワールでは、インフルエンザB型の活動性が高く、カメルーンではインフルエンザA(H1N1)pdm09の活動性が高く、ガーナではインフルエンザA(H3)の活動性が高いと報告されました。マダガスカルにおけるインフルエンザの活動性は、5月末にピークに達した後、減少し続けました。

アジアの熱帯地域

 南アジアと東南アジアのほとんどの国で、インフルエンザの伝播は依然として低い水準です。カンボジア、タイ、ベトナムのインフルエンザの活動性は、高い活動性が数週間続いた後、低下傾向を示しました。この地域では、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザA(H1N1)pdm09がともに検出されたと報告されました。

南半球の温帯地域

南米の温帯地域

 インフルエンザとRSウイルスの活動性は低下傾向を示し、南米の温帯地域で検出されたウイルスは主にRSウイルスでした。インフルエンザウイルスの伝播は6月にピークに達した後、低下し続けており、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09が関係していましたが、パラグアイではインフルエンザA(H3N2)が優勢でした。

 チリでは、国内のILIの受診率は低下し続けました。依然として、主にRSウイルスが検出されました。採取された1,650検体のうち、4%でインフルエンザウイルスが陽性となりました。陽性となった検体では、インフルエンザA(H1N1)pdm09が大部分を占め、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB型は少数でした。

 アルゼンチンでは、ILIの患者数は過去5年に比べ、今シーズンは高い水準でしたが、低下し始めました。解析された1,700検体のうち、13%がインフルエンザ陽性でした。インフルエンザウイルスが陽性となった検体では、インフルエンザA(H1N1)pdm09が大部分を占めました。

 パラグアイでは、ILIの活動性は減少しましたが、SARI(重症急性呼吸器感染症)の入院患者数は減少しませんでした。解析された197検体のうち、36%がインフルエンザ陽性でした。呼吸器疾患を起こすウイルスは、主にRSウイルスとインフルエンザA(H3N2)でした。

 ウルグアイでは、インフルエンザの活動性は低下し続けています。呼吸器疾患を起こすウイルスは、主にRSウイルスとインフルエンザA(H1N1)pdm09でした。

南アフリカの温帯地域

 南アフリカにおけるインフルエンザの活動性は、6月上旬にピークに達した後、低下し続けています。定点機関で採取された検体では、依然として、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09が検出されましたが、インフルエンザA(H3)とインフルエンザB型も少数ですが報告されました。

オセアニア、メラネシア、ポリネシア

 オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島におけるインフルエンザとILIの活動性は、低い水準が続きましたが、増加傾向にあります。オーストラリアでは、7月21日までの週のILI受診率は緩やかに増加し続けましたが、例年の同時期に比べ、まだわずかに低い水準です。ニュージーランドでは、7月29日から8月4日までの1週間、インフルエンザの活動性は、依然として閾値を下回る水準でしたが、増加傾向を示しました。236検体のうち63検体がインフルエンザ陽性であり、インフルエンザB型が40検体、インフルエンザA(H3N2)が10検体、インフルエンザA(H1N1)pdm09が9検体、インフルエンザA型(亜型不明)が4検体でした。

出典

WHO : Influenza update  16 August  2013 – Update number 192
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/latest_update_GIP_surveillance
/en/index.html